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パワーフィネス新次元の巻
昨年からのトップアングラーのスキルアップの流れとして、パワーフィネスは今年完全に定着した感がある。なかでも
05年のスモールラバージグ大流行に代表されるフィネスフィッシングは急速のそのレベルをアップしつつある。その主役になったのが今年ランキング3位になった竹内プロ、マスターで年間一位を獲った福島プロだろう。この2人は共に独自の工夫をしたスモールラバージグを駆使し、今年のトーナメントを席巻した。

今年の上位ランキング5名。
必殺技を習得したフージーが優勝したものの、
フィネスを得意とする顔ぶれが目立つ。
この傾向は来年も続くのか・・・
「とにかく釣る」と言うことに関して卓越した技術が必要になったのが今年のトーナメントの傾向だったと思う。
しかし、彼らのスモールジグの使い方の主流は基本はオープンウォーターでフワフワと泳がせるスイミング系、もしくは超スローフォールでのほっとけ系が主流で、ライトライン&ウルトラライトクラスのスピニングを使ったテクニックである。この釣りのコンセプトはニュートラルに近いバスでさえ「喰わせる」まさに「喰わせ」の釣りだ。

一方、この流れとは別にもう一つのスモールラバージグの流れがあって、こちらは明確にベイトで使うラバージグの能力そのままを超軽量化しスピニングに持ってきたコンセプトである。すなわち、超シャローでのカバーを強く意識したハードギア(スピンコブラやPE)による一撃必殺のシューティング系テクニックである。こちらは無理矢理食わせるテクニックではなく、カバーに隠れて喰う体勢になってはいるが、スレっからしでまともなアプローチでは喰わないバスがターゲットになる。
私や阿部選手が一昨年から提唱しているのがこの方法で、トーナメントで大流行しているスモラバとは根本的に芸風が違う上、ジグの特徴もタックルもスタイルも根本的に全く違ってくることを理解して欲しい。

関東関西両レイクであっさり50アップ捕獲完了・・・
元祖パワーフィネスはやはり凄い。
ここで両者の決定的違いを話そう。前者を極めるためには正直言ってそのアングラーの「性格」が最大の鍵になる。粘り強く忍耐があって温和、我慢強くて飽きの来ない性格。
30分以上動かずにじっとしていれるような忍耐力のある人には、習得は比較的イージーかもしれない。とにかく決定的に技術以上に性格の向き不向きがあるように思う。一言で言って天性。少なくとも私は必要上、努力で無理矢理ある程度まではカバーしているが、正直言って無理。菊さんやモリゾーには絶対無理!!たぶん、やるだけ時間の無駄。

ジャバロンは誰でもどこでも簡単ビッグバス・・・禁止です!!
ところがパワーフィネス系は純粋に専用タックルと操作技術が最大の習得問題になる。これははっきり言って専用タックルを理解し、練習すればするだけ上手く確実に釣れるバスの確率が上がるようになる。操作のトレーニングでほぼ完全に身に付けられるのがパワーフィネス系なのである。
しかし、この操作というのが実は厄介で、特に「キャスト」と「アプローチ」の方法で仕留められるか否かの60%が既に決まってしまう。その後のランディング操作能力が30%、喰わせ操作は僅か10%ってとこだ。そしてこのキャスト&アプローチの凄さが、派手なベイトキャスティングのようには見ただけで伝わりにくいのが落とし穴なのだ。すなわち1gクラスのルアーを、ベイトロッドに匹敵するロッドでピンポイントに誤差30cm以内で一発で決めるのは超ハイレベルなキャストなのだ。

新車と全タックルを盗まれ、ローン地獄・・・・
それ以外も散々な目にあった今期中盤戦。
トップ50に自力で残れただけでも良くやったと思う。
来年が全ての面で正念場となる阿部進吾選手。
しかしこれは専用タックルと専用ラインの組み方や選び方、キャストのコツを知っているのと知らないとでは天と地ほどの差が出る。
これさえ完璧にマスターしロッドを完璧に操作できれば、トーナメント以外のプライベートレベルなら圧倒的な結果を残すことは容易いと思う。
このテクニックをマスターしたければ、まずは黒帯7最終章のオカッパリ編と、黒帯8の高滝湖編、そして特典映像の阿部進吾・片倉ダム編を必ず見ておこう。さりげないキャストがどれだけシビアなものなのか、これは実際にやったものしか解らない高等テクニックなのだ。

前回は片倉ダム、今回は高滝湖でロケ。
再び50アップ捕獲(写真はチビです)
そしてこの秋、阿部進吾流PEパワーフィネスを徹底解説した初の専門DVD「激浅爆弾!!SHALLOW BOMB」(APS)が発売される。関西関東の両メジャーレイクでボートとオカッパリにてPEパワーフィネスの全テクニックを公開している。アプローチまでの間の詰め方は必見だ。映像を見るまでもなく彼のPEパワーフィネスとっては既に釣れないと見放されていた?某関西超メジャーフィールドすら余りにもイージーだったようだ。今回はアピスさんのご好意で特別に「激浅爆弾」(なんかちょっとエロっぽい・・・)のお触り(関東編)を特別公開!この機会に是非、本格派パワーフィネスのキモを盗んでしまおう!追って関西&オカッパリ編も公開予定!

こちらは関西の水路。
ここでも50アップ(写真はチビです・・・)
必殺の阿部自作ジグ、その秘密も公開か???
ちなみに、パワーフィネスではないがルアーの力がパワーフィネスな「風神スパイダー」は前者のスタイルに近い専用タックルを必要とする。しかし、ラバージグとトレーラーを究極進化させ、勝負するレンジを水面上に持ってきた新コンセプトであり、これまた使用法は全く別物だと考えたほうがいいだろう。正直って性格的にも我慢強く、更に操作系技術にも卓越したものを要求される釣りだ。まず実際に目の前で見るか、映像で見ない限り、一朝一夕に習得はかなり難しいと言っておこう。ただ、それだけに日本の最高峰タイトルをこの技術とルアーで獲得できてしまうほど驚くべき威力を秘めた新テクニックだ。来シーズン、いよいよそのベールを脱ぐので今から楽しみにしていて欲しい。

野尻湖から進化し続けた風神スパイダータイプ1〜5。その全貌は間もなく明らかになる。
次の機会には桧原湖戦で使ったスピンコブラにしか出来ない、もう一つのパワーフィネス「リアクションキャロライナ」について解説しよう。スピンコブラにはまだ知られざるパワーフィネスバリエーションが存在する。過去、ベイトロッドで大ブレイクした様々なテクニック&リグ。今でこそその爆発力は多くの人にマスターされ衰えたと思いがちだが、そのテクニックを完璧にフィネスできたら・・・。そこに革新の大きなヒントがある。


「激浅爆弾!Shallow Bomb」予告編



−オマケ−

イマカツの作戦会議は毎回深夜に及ぶ・・・
次のミッションや如何に・・・

 

 

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