カレイド・スーパースタリオン間もなく市場デビューの巻
既に12月末発売が決定したスーパーコブラ。 まさしくスーパーの名にふさわしい究極のバーサタイル。 桧原湖から帰って以来、今も無理をしすぎたせいか腰の痛みが引かない。しかし、まもなく遠賀川戦のプリプラのため九州に向かう。復帰１年目は想像以上に精神的にも肉体的にもかつてないほど試練のシーズンとなっているが、ラスト１試合、悔いのないよう全力で臨み１年のシーズンを全うしたいと思う。
さて、先日10月末デビューが正式発表されたカレイド。このカレイドを使いだしてから２つの大きな変化が起きている。一つは実戦でテストし始めて以来、どう言う訳か取材での５０アップ率が異様なほどに高くなった事。 これは嬉しい事実だがもう一方で、カレイド4軸ロッドを使い出してから「思いもかけない冷や汗ものの事件」が相次いでいる。それはバスワールドのTSRをよく御覧になっている方なら気が付いたかもしれないが、スーパースタリオンを使っているときも、カレイド版コブラを使っているときも、今までは考えられない事をやらかしてしまうのだ。それは「ごぼう抜き」だ。
普通、さすがに取材を決定付ける50アップが来たらやり取りにも慎重を喫するのだが、４軸カレイドに変わって以来、君ヶ野ダムでは53cmをスーパーコブラであっさりゴボウ抜き、今月の大渡ダムにいたっては58cm3キロオーバーをスーパースタリオンでこれまたあっさりゴボウ抜きしてしまった。
まあ、これが狙ってやった事ならわかるのだが、実は当の本人が抜き上げる直前まで完全にバスのサイズを誤認しているから恐ろしい…。この53cmにしても、58cmにしても、抜き上げる寸前まで「たいしたことないな…」と、本気で勘違いをしているから恐ろしいのだ。そして水面からその体躯が抜きあげられた瞬間、自分を含めその場にいた者全員が凍りつくような場面に遭遇することになる。
その巨体がデッキに着地した後には、我に帰った私はバスを必死に身体で押さえ込みにかかり腹這いのカエル状態…。初めからカメラ越しにバスの大きさを認識している記者は、あまりにも不注意に見える私の行動に毎回冷や汗をかいていたと言う。いままで、バスのサイズを大きい方へ誤認することはあっても、50cmをはるかに超えるバスをロケ中に小さいと誤認してしまうことなど一度もなかった。ちなみに4月のTSR岡山野池ロケではカレイド・スーパーコブラで55cmのバスをリップライザーで仕留めているが、本人は苦もなく陸にずり上げ目で確認するまでは只の45cmクラスと勘違いしている。TSR七色で60アップを仕留めた時もネットインするまでは50そこそこと思っており、緊張感ゼロのまさに数秒での瞬殺…。おかげでファイト時にイマイチ緊張感がなく、ランディングしてから突然気がついたかのように大喜びする様子がDVDを見てもらうと良く判ると思う。
これは何故かというと、自分でも驚いているのだが、4軸クロスで全身武装されたカレイド・スーパークワトロクロスのシャープなのに分厚いトルク感が、バスのパワーをサスペンションのように吸収しきってしまうためのようだ。あまり引かないのではなく、ロッドが余裕綽々のためサイズ誤認してしまうのである。現実に釣っているバスのコンディションはみな素晴らしく良い。このスーパー4軸フル武装は、意味不明の謳い文句や、思い過ごしも性能のうち？ではなく、私ですらバスのサイズを誤認してしまうほどの明確な差を感じる。
まあ、見た目もまさに万華鏡、今までに全くない風体をしているのだが…それ以上に同じクラスのカーボンロッドとは次元を異にする、妖しく官能的なオーラが確かに存在する。 もうこれ以上やることがなくなったと思ったロッドメイキングだったが、素材技術の革新はまだまだ奥が深かった。その中でもこの4軸製法は間違いなく今後のバスロッドのあり方を根底から変えていく最先端の素材技法であることは間違いない。このロッドは高額だが、値段相応の値打があると自信を持って言えるロッドになった。10月30日、生産が困難を極めるため、1ロットあたりが少量リリースとなるが、機会があれば是非この千変万化する「美しき万華鏡」の魔力を手にしてみて欲しい。
無差別級のスーパースタリオン、そして中量級のスーパーコブラ。 この２本で真のバーサタイルは完成する。 |
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