ぼちぼち公開、Eクランク&IKクランクの巻
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パクリ、パクられ日々進化。これはまあ日本の釣具産業の目覚しい発展にはツキモノ的部分でもある。したがって多少は致し方ない部分もあるんだけど、世の中にはただ金儲けだけのために他社の人気製品と寸分違わぬコピー物を恥ずかしげもなく出してくる同じ釣具メーカーがあることには心底、ガッカリさせられる。 少しでも進化の余地や、オリジナルで気が付かなかったような創意工夫がされているならまだしも、何も考えていないモロパクリには呆れて物も言えない。見かけは見事にそっくりそのままだが、ご他聞にもれずこの手のパクリモノは実際に開発したものにしか理解できていない素材や微妙なキモは全くわかっていない粗悪品。まあ、ニセモノと本物の違いの解る釣り人だけが残った今の時代だから、もはや騙される人もいないでしょうけどね。とりあえず、ニセモノ要注意警報発令です。 さて、こんなつまらない事件がバブル期ならまだしも、今でもまだまだ起こってしまうバス業界。裏を返せば本当に今の時代の難易度の高いバスを釣ることができない開発者には、何を作ればいいのか、自分では見当が付かない時代になってしまったのだともいえる。もはやみかけの美しさリアルさなどの小技で劇的に釣果差が出ない事も普通に知ってるし、珍しいルアーのカテゴリーも全て出尽くし、開発も同じカテゴリーで2順目、3順目にも入ろうかと言う時代になった。端的に言えば、来年は何が流行る(釣れる)のか、予測が非常に難しいってことだ。その水先案内人になれる人こそ、どんな厳しい時代でも創意工夫を凝らしてバスを釣り続けることができる、夢と情熱と社会常識?を持った本物の「釣り人」と呼べる人たちなのだ。イマカツはそんな釣り人のバスフィッシングを本気で応援していきたいと思っている。 ということで、最近はパテント申請していても認可が下りる前に売り逃げしてしまえと言う悪質な手口が横行しているので、本当に自信があるルアーほど発売寸前まで絶対に社外の誰にも見せられなくなってしまった。無論メディアに開発状況など報告できるはずもなくなった。しゃべりたがりの私としては息が詰まりそうに苦しい出来事だし、もっと釣具開発と言う過程がどれだけ大変な作業か知ってもらいたいだけにとても残念に思う。 しかし、そろそろこの1年(マジで1年かかってしまった・・・)、密かに密かにイマカツ初のクランクベイトを開発し続けていた。クランクベイトはインスパイアーでカバー攻略専用の「クレイドル」をだしたのが実は唯一で、私とフージーの製作したルアーには実は驚くべきことに普通の純粋な「クランクベイト」なるものが1つもないのだ。 まあ何でかと言うと、この分野には昔死ぬほどお世話になった「マッドペッパー」「ファットペッパー」「Bスイッチャー」と言った超定番化した名作がずらりと並ぶからだ。90年代のJBトップシリーズではこれらのクランクでいったい何度勝ったか解らないほど、私にとってディープクランクは重要なルアーだった。そしてこれらのクランクは如何なるアメリカンクランクが現れようとも、いまだ不動の地位を日本に築いている。この一角にディープ系(前にもT・Sで書いたが、日本は絶対ロングビルのほうが活躍場所が多い。)クランクで食い込むには、今まであまたのクランクが登場してなお今、不動の地位を譲らないことを見ても素晴らしいものなのである。 そして今回、遂にイマカツとしてこの名作クランクベイトに勝負しようと言うのだから、並みの気合では話にならなかったわけである。それじゃあ、さぞかしとんでもない革命的なクランクが出てくるように期待されそうだが、実は全く逆である。余りにもフツーすぎてゴメンナサイというくらいフツーすぎて困るほどフツーに「見える」クランクベイトである。でも、そんなフツーのクランクをいまさら出そうって言うんだから、イマカツもネタ切れかなんて思わないで欲しい。
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