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早朝テスト
こんにちは、ルアーデザイナーの長井です。

日の出は次第に早くなり、日差しが強くなりつつある今日この頃ですが皆さんいかがお過ごしでしょうか?

意外に知られていませんが、5~6月の紫外線量は7~8月に匹敵するほど多く、夏のように暑くないからと油断していると、肌が真っ赤に日焼けしてしまう事が多々あります。

急激に醜いほどの日焼けをして風呂に入ってしまった時には雄叫びが出るほどの苦痛が待っていますが......

特に釣り場では紫外線を遮る所が少ない為、日焼け対策を万全にして釣りを行ってください。

日焼けを気にしない人も、日焼けの仕方や頻度によって釣行後の疲労感に違いが現れますので、普段あまり気にしない方も最低限の対策をしたほうが良いですよ。

さて、ここ最近私は、出社前の早朝にルアーテストを行っているためか少々寝不足の毎日を送っています。




頭の冴えた早朝にルアーのスイムテストを行って問題点を把握し、出社後に即ルアーの修正に取り掛かる事が出来るからです。

社屋にある巨大なプールでのスイムテストでは発生しなかった予想だにしないルアーの動きが、フィールドでは顕著に現れる場合があり、実際にフィールドでルアーを投げて使ってみないと気付かない点が多々あります。

今現在、非常に手こずっているアイテムが数種類あり、その中の一つにジャギポップという名称でメキシコ釣行テストにも持ち込まれ、メディアにも何回か露出しているポッパーがあります。

ボディと金属カップデザインは大幅に変わり名称もスピットシャッドと改名し生まれ変わる予定です。


ジャギポップ改めスピットシャッド


「えっっ! もう開発テストはメキシコでとっくに終わり、既に生産しているのと違うの?」と皆さんは思っているかも知れません。

実はメキシコ釣行のテスト時にある特殊な使い方を偶然発見してしまい、その使い方により7センチボディから発せられるとは信じがたい現象を目の当たりにし、新たな可能性を感じたのです。

しかし、メキシコに持ち込んだスピットシャッドには、その現象をコンスタントに発生させるのは困難を極め、もっとイージーに誰にでも発生させるにはどうしたら良いかと、現地で改良しつつテストを行いましたが納得のいく物にはならず、時間と工具の限られたメキシコでとても歯痒い思いをした。


旧スピットシャッド


帰国後はスピットシャッドの問題点を改善すべく金属カップ形状を大幅に変更し、ボディ内部の前後のウェイト配分も大きく変え、そしてもう一つポッパーでは他に類を見ない形状を追加した事により、小粒のトップウォータールアーに有りがちな水掴みの悪さを改善しました。


カップの裏側に秘密がある!?


特にボディの小さいトップウォータールアーは、ラインの重さやリールのスプールによってコイル状に付いた巻き癖により、ルアーアクションが阻害されやすく本来の動きが発生しにくいジャンルのルアーでもあります。

比重の大きいフロロカーボンライン全盛の時代の為か、トップウォータールアーだけを敢えてナイロンラインで使用する機会は減少傾向になっていますが、トップウォータールアーの潜在能力を引き出すには比重の小さいナイロンラインかPEラインを推奨します。

しかしながら、このスピットシャッドは敢えてフロロカーボンラインでテストをしています。

フロロカーボンラインは比重が大きく水に沈む為、沈んだラインによって小さなトップウォータールアーは水中に引き込まれやすく、ラインが沈んでいくに連れ次第にルアーアクションは小さくなってしまう、又、予期せぬ場所でルアーがダイブしてしまうなど非常に使用しづらくなります。

フロロカーボンラインでルアーアクションが良ければ、他の比重の小さいラインでは自ずと良いアクションになるのは周知の事実であるため、フロロカーボンラインでテストしているのです。

問題点の改善は最終局面に入っており、コレなら理想とするアクションが出せるであろうと、また明日の早朝にもテストする予定です。

急がねば......

今シーズンにリリースできるのか!?

それでは、皆さん良い釣りを

 

 

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