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ブルバイソン400ついにリリース!!
こんにちは、ルアーデザイナーの長井です。

ここ最近のラボでは、2019年に向けての新製品開発に没頭中であり、もうそろそろ最終形体に近づいているルアーがあるのですが、いくつかの問題点をクリアーしなければ、世にリリースされることは無いかもしれないと日々模索を続けています。

まあ、ルアーについて思考を凝らすことは苦痛ではないのですが、秋の夜長の夢の中までルアーが出没し「ハッ!」と目の覚める今日この頃であります。

さて、いよいよショップに並び始めたブルバイソン400。


全長140mm
重量50g(1・3/4oz)


ここ数年、手の平サイズ程もあるマグナムクランクベイトというカテゴリーが日本のユーザーに浸透したこともあり、イマカツ的な回答を出そうと昨年末に開発がスタートしました。

マグナムクランクから発するアクションと波動の集魚効果は大変高く、琵琶湖のような広大な湖では特に有効であり、ヒットする魚のアベレージサイズが大きい事も人気の秘密のようです。

開発するにあたり、ボディサイズからくるリトリーブ時に発生する引き抵抗を出来るだけ軽減させることと同時に、ウィードや冠水植物、ゴロタ等の障害物に強いというクランクベイト本来の機能を高次元で昇華させることに重きを置きました。

マグナムサイズな為にリトリーブ中の引き抵抗は、必然的に重くなってしまいがちですが、1日中巻き続けることが多いクランキングではそれが仇となり、アングラー側の疲労軽減も考慮しなければなりません。

そこでイマカツでは、通常のファットなクランクベイト形状ではなく、水流抵抗の軽いシャッド形状に着目しテストを開始しました。


2018ショーに展示したプロトタイプ


4メートルという水深に到達させるには、ルアーボディ容積に対してのリップ面積が決まってくるのですが、多くのスタンダードなダイビングクランクベイトと比較すると、ブルバイソン400は、ボディの大きさに比べてアンバランスに見えるショートリップが目につき「4メーターも潜行するのか?」と思った方も居られるかと思います。


ブルバイソン400とIK-420


ルアーボディが大きいが為にショートリップに見えますが、実際には4メートル潜行するリップ面積を十分に有しているのです。

仮に、マグナムクランクベイトを通常のダイビングクランクベイトのようなボディとリップの比率にすると、十数メーターダイブのクランクベイトなり、引き抵抗も相当重いものになります。

また、リトリーブ中の引き抵抗の軽さを生みだすようにルアーアクションにも一工夫凝らし、ウォブリング6:4ローリングアクションのややワイドアクションに設定することで、リップとボディに受けた水流を素早くルアー後方に流すことで軽快な引き感を可能としたのです。


真上から見るとミノーのようにスリム


リップ形状は、障害物にリップがヒットしても障害物に潜り込みにくい性質を備えているスクエア形状をベースとし、空力も考慮したオリジナル形状にしています。

そして、ルアー浮上時には、後方へキックバックするようにウェイト配分とリップ角度を調整しており、またGEKIASAシリーズに採用されたルアー浮上時にヒラヒラとボディをローリングさせる、シミ―ライズアクションをこのブルバイソン400にも付加することに成功したのです。

これによりルアーボディの高浮力と相まって、特にウィードや冠水植物等の障害物回避に優れ、
回避後のルアー浮上時に魅惑的なシミ―ライズアクションでバイトチャンスを確実に増やします。


スナッグレス性に優れたスクエア形状のリップ。


斜め約45度の姿勢でキックバックします。


マグナムサイズにも関わらず、スリムなボディ形状とリップ面積、そして水流を最適に受け逃すアクションにより引き感が軽くなったブルバイソン400なのですが、シャッドライクな体高の低いスリムなボディ形状は、魚に対してのフッキングが大変良いという恩恵もあります。

魚がルアーにパイトしてくる場所は、フックではなくルアーボディにバイトする為、ルアーボディに体高があるとフックまで魚の口に収まることが困難になります。

一方、体高が低いスリムなルアーの場合、ルアーボディとフックが魚の口に同時に収まり易い為にフッキングが良くなるということです。

特にブルバイソン400の場合、フロントフックとリアフックのフックポイントとルアーボディとの空間が広い為、魚の口に掛かり易く外れにくい結果が出ています。


スリムなボディである為フッキングが良い。


内部構造には、飛距離、投げ易さ、早巻きにも負けない安定したスイミングを達成させるために、マグネット式重心移動システムを採用しました。

重心移動ボールには、コスト面、ルアー耐久性を考え、敢えてタングステンボールは使用せずにスチールボール球を採用したことにより、価格を抑えることができました。

また、スリムなエアロ形状、そして50gというウェイトのおかげで、タングステン球を使用しなくてもMAX50メーターぶっ飛びます。


ぶっ飛び構造の秘密!


ぜひ、ブルバイソン400を巻き倒してビッグなヤツを仕留めてはいかがでしょうか。




それでは皆さん良い釣りを

 

 

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