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TOP50第2戦北浦霞水系詳細報告
JB創世記から共に戦い続けてきた大塚プロと沢村プロ。
昨年から絶好調を維持する沢村プロ、年齢は言い訳にはならない。


                                   
TOP50第2戦北浦霞水系戦が閉幕した。一昨年からのスランプ状態から脱出すべく、もがけばもがくほど、外せないと思えば思うほど、全ての結果が裏目に出てしまう…今回もそんな今の歯車のズレを象徴するような予選32位敗退という惨めな結果に終わった。
流石に初めての2戦連続予選落ちなど、過去にも経験がない。正直、ブログを書くような気分にとてもなれる精神状態ではない。しかし、いつも自分は自分の気持ちを正直に文章にすることで、そして自らを客観的に見ることで、気持ちに一つの区切りをつけることが出来る。


気持ちを文章にして読み返すことで、自分を客観的に見つめ、気持ちに一区切りをつけることで前に進める。


開幕戦から連戦となった今回、大荒れの天候で満足な練習結果が得られなかったことから、今思えば、気持ちの何処かにこの試合は確実性を取らなければシリーズが2戦目にして終わってしまうという弱気な所があったかもしれない。
自分は常に一般のアングラーに大きな感動と影響力を与えるような、斬新な釣り方、ルアー、戦略を、それがたとえ茨の獣道であろうと常に探し、それをトーナメントで公に証明することが自分の道と信じてきた。
しかし、同時に自分がこれまで絶対的なバストーナメントの最高評価としてきた年間総合首位を再び手にしなければならないという責任にも似た気持ちとのジレンマが、外すことを恐れず、自分の力を信じる攻撃力を大きく迷わせてしまっている気がする。


その時を必ず記録し全てをリアルに公開するために、リスク覚悟で常にビデオカメラを同船してきた。


今回はまずは手堅く、確実に一級スポーニングエリアとなっている本湖ドック内(ドック内は禁止エリア)に入ろうとドック入り口や水深のある外壁にサスペンド状態でステージングしているバスを春の定番ライトリグでスローに釣っていく戦略をメインにおいていた。そして数本を手堅く獲ってから、風が吹き出したタイミングで風下護岸に流された産卵ワカサギをフィーディングする第2陣の中型プリスポーナーをジンクスミニSBで狙うパターンを攻め手と考えていた。ドック攻めのメインはアンゴビ3トライデントのDSと、隠し弾として作っていたアンクルゴビー3パワーシャッドテールの外壁ジグヘッドスイミングだった。


アンクルゴビー3に大きめのシャッドテールを付けてみたサンプル。
これが練習では唯一よく釣れた。


結果的にこの作戦が完全に裏目に出た。水温が17度に達し湖の多くのバスはスポーニングのため「半ネスト」化し、ドック内やドック際の護岸ギリギリのドシャローにへばりつく状態。ステージングしていたドック外壁のプリスポーナーは、数少ないポスト状態で浮く疲れ切った大型メスという状況に変わってしまっていた。今回の優勝者が、自分が狙っていたすぐ近くのドックの護岸際やドック周りの激浅の杭にセンコーノーシンカーズル引きという実にフィネスなものであり、終わってみれば半ネスト(見えないが)の定番的釣り方とエリアで勝負は決した。この時期は同じ場所にいながらも狙い方の意識の違いで雲泥の差が出てしまう。自分が狙っていた数箇所のドックは決してバスがいなかったわけではない。なぜなら、行くドック行くドックではオカッパリのアングラーがポンポンとナイスバスを釣っていたのだ。自分はそれを沖から眺める最悪のメンタル状態に陥ってしまった。


オカッパリからはポンポン釣れてるのを目撃…。
お世話になっている潮来ホテルの岩佐君のブログ(http://ameblo.jp/yuzu-sakura-kaede/)の通りでした・・・。


この時期の釣りで覚えておきたい事は、バスは常に風波をある程度防げて、ドロの巻き上がらない条件にある「岸際に近い」ハードボトムを強く意識しており、沖から岸へ、それも岸ギリギリへと向かってくるベイトや敵に対して過剰反応することだ。その典型が垂直護岸であり、足元の水深50cmほどの捨て石場が沖から流れてくるベイトを追い詰めるフィーディング場になり、同時に杭などがあればスポーニングスポットとしても機能する。




故に、岸釣り感覚で沖から護岸方向に向かってルアーが泳ぐ様に巻くことがキーになり、ボートの様に護岸際から沖に向かってルアーが遠ざかる様に泳ぐ場合と結果に雲泥の差が出るのである。特にミノーやシャッドなど、風によって流されてくるベイトはこのルアーの進行方向が最大のキモになる。ボートを岸際につけて護岸と平行に引けばいい様に思うが、沖から引くよりは効果的だが、ラインが先に護岸際を通過することでバスにラインの存在を知られてしまう。言い訳になるが、今回は思い撮影機材をつんだ二人乗りの22.5フィート300pS世界最大&最強のディープVハルをもつ黒船チャンピオンを、強風が当たり波立つ岸際護岸に接岸させるには相当のリスクがあり、自分の脚力不足で長時間安定して操船し切れなかったのも一つの敗因だ。

解っていても手堅い川筋ではなく、バスボートが似合う広大な本湖で勝負したいのだが・・・。
・・・続く

 

 

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