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リリース確定!COBRA DG66M&BLACK BRAIR65ML詳細解説
キュウヨシのプリプラ激シブ…。でも釣れればデカイ。
アライブもまた釣れだしましたよ!



既にご存知の方も多いかと思いますが、実に遅れに遅れること1年半…、ディレイデリバリーが常の自分の開発品の中でも、過去最強に遅れに遅れたエバーグリーン・インスピラーレ・コブラDG66Mが正式に今月デリバリーが決まった。


難産につぐ難産だったコブラDG。自分は既に3年使ってます…。か~み~や~!!


このコブラDG66M、ベースデザインを担当している巨匠?デジーノ神谷の絶対の拘りでインスピラーレの中でも敢えて生産工場を海外にシフトした特別生産機種。今や航空機、宇宙船にも採用され、日本のカーボン技術の粋と言える低レジン高純度極薄カーボンシートではなく、敢えて長い長いロッドの歴史の中で今も尚高い評価を得て今も使い続けられている、極めて熟成度の高い、贅肉すら残る海外製の肉厚カーボンシートを選んでいる。


キュウヨシではスプラッシュペンシルとの相性が抜群だったコブラDG66M。


なぜ最高級バスロッドの代名詞でもある最高品質のピュアカーボンではなく、わざわざ海外産のカーボンを選んだ理由は、既に3年前から使い続けている自分の右腕であるコブラDGのプロトの中で、一番、自分が絶対にコレ!と感じたプロトの素材が低レジンでもピュアカーボンでもない、昔ながらの「こなれた」海外産カーボンだったというシンプルな理由。数字的スペックはともかく、何度使ってもそれが最先端素材よりフィールドでは格段に良く感じたのだ。

グラス素材などは40年前の素材だが、いまだにスペック以上の何かを感覚的に欲してしまうのと同じ感覚かもしれない。古き良き時代への郷愁といえばそれまでかもしれないが…。だた、今年のTOP50霞ヶ浦戦、ほぼジンクスミニ&コブラDG一本で4位入賞した馬淵も、「絶対にコイツ(コブラDG66M)です!」と珍しく手放しで絶賛したことから、あながち古き良き郷愁だけではなく、数字に出ない感覚的なスペックもまた確かに存在するのだろう。


コブラDGの性能を余すとこなく見れるのはこの動画。
ジンクススーパーブレードをコブラDGで完璧にコントロールしている。必見!


確かに国産ピュアカーボンはスペック的には世界最先端なのだが、いい意味でも悪い意味でも最終製品になった時のフィーリングがどこか「あそび」のない感じになってしまう。
それがベストに出る機種(フィネス系や撃ちモノ系)もあるのだが、こと延々と投げ続ける巻物系になると何処か乾いた違和感が残った。俗に車で言うステアリングの「あそび」が無い感じだ。これは特殊な局面では突出した高い精度の操作性を実現するが、逆にドライバーにかかる負担も大きい。長時間ドライブでは神経が持たないだろう。程よい「あそび」を残すために敢えて最先端を外した機種の代表がコブラDGとスタリオンDGである。


コブラのベントカーブ。極めてナチュラルなレギュラースロー。
ロッド全身でむっちりとしたトルクを発揮する。


コブラDG長期生産遅れの最大の原因は、機種別に生産工場を変えたことと、量産品としては膨大な生産ロスを覚悟の上で、量産限界までスパイン(背骨)を排除することに拘ったため。最先端素材ではないのに価格が下がらない理由は、その生産効率の悪さゆえだ。
当初、昨年夏前に正式な販売広告まで出し、同6月リリース予定だったのが今年の春にずれ込んだ。そこから更に4ヶ月も遅れてしまった。まあ、全面的に悪いのはコダワリオタクの神谷のおかげですが…。EGさんよく我慢してくれたものであります…ゴメンなさい…。


ブラックブライアの意味は「黒い茨の棘」。
難攻の茨のブッシュはベイトフィネスの最大のターゲット。必ずデカイの入ってます。


そして、そのインスピラーレ・コブラDG66Mとは対照的に世界最先端技術と素材を惜しみなく使い切ったのがスティングレイの後継機種インスピラーレ「ブラックブライア(黒薔薇の棘)」である。コブラDGの前代未聞の激遅れデリバリーの陰に隠れていたが、コチラも遅れに遅れてようやくデリバリーが決まったようだ。


もはや完全にスタンダードカテゴリーとして定着してしまったベイトフィネス。
ブラックブライアは全てにおいてその最新最先端機種。


スティングレイとの決定的な違いは、繊細なソリッドティップロッドの最大の弱点である負荷がかかったときのティップ~ベリーの捩れ方向への弱さを、ティップ間近まで4軸クワトロクロス工法を入れることで、対ネジレ強度を大幅に向上させている点だ。
そして、独自のソリッド接合方法シンクロメッシュ製法(PAT・P)の採用により、どこからがソリッドなのか全く判らないほどの美しくスムーズで力強いベントカーブを実現している。
更に時代の最先端である超小口径のトルザイトリングシステム初採用でリフティング強度をスティングレイ以上に上げながら、逆に総重量では軽量化を実現させた。
トルザイトリング採用に伴い、ロッドバランス自体も再構築しており、スティングレイとはスペック的重量差はさほど無いにもかかわらず、持った瞬間、劇的な軽量感を感じる仕様に仕上がっている。
昨年から肘の故障の影響でベイトフィネスの話題に触れることが少なくなっていたが、触れずともこのブラックブライアは下記のWFと共に、いかなる湖でも自分の傍らから離れる事のない自分の戦略的バスフィッシングの要中の要である。


2.3gアベラバからウナジュウクラスのビッグワームまでフィネスできるのがワイルドフィネス。
最近はフィネスフロッグやシックル、乗せ重視のハードベイトにも多用する。


この62cmを瞬殺で仕留めた事でワイルドフィネスは完成した。
最後までソリッドの太さと4軸の入れ方に悩んだが、その結論はまた後日!


そして今回、このブラックブライアと近日発表予定の「STINGRAY WILD FINESS 67M/S」、「BLACK RAVEN 67M/SS」の新ソリッドティップシリーズ3機種はトリガーレス設定がなくなっている。その理由は、この3機種が高強度ソリッドのシンクロメッシュ製法によりソリッドティップながら、もはやベイトフィネス限定機種ではなく超軽量~中量級ハードベイトの巻物にも極めて適したブランクスの汎用性能と剛性を得たことによる。そのため、自分はベイトフィネス(ワイルドフィネス)に使う場合のみ、この3機種に関しては自分でトリガーを削って好みのトリガーレスに調整している。
後日、トリガーレスの制作方法はYOU TUBEにて公開するので参考にして欲しい。自分の場合、ニッパーとサンドペーパーだけで、ほぼ10分で完成させてしまいます。



青野ロクマルモンスターを瞬殺しているのがワイルドフィネス。
繊細ながら62cm4キロ超えのパワーにも屈さない。


余談だが、コブラDGは敢えて昔ながらの大口径?チタンフレームSICを採用しているため、見た目ではクラシックなイメージさえするが、ブラックブライアは斬新な未来的エアロフォルムにみえる。しかし、このガイドシステムの選択も全てに意味がある。
リリースから着水、ピックアップまで、ロッドとライン、ルアーが神経で繋がったようなコントロールフィールを維持する超小口径ローライド「トルザイトリング」最新鋭ガイドシステムのブラックブライア。そしてバックキャスト時の抜群のタメとルアーの初期乗り、そしてリリースの瞬間にラインが切れたかのようなフリーフィールでルアーを弾き出すコブラDGの熟成された歴史ある巻物用ベーシックガイドシステム。


ブラックブライアの最新鋭トルザイトリングとコブラの標準的Sic チタンフレームガイド(バットガイド)の比較。
それぞれに課せられた最適の目的がある。


車のエンジンにたとえるなら、コブラDGが古き良き大排気量のNA(自然吸気)エンジンのアツく懐かしいフィーリングならば、ブライアは最先端のハイブリッドモーター搭載の低排気量ツインターボエンジンのクール&クイックな最先端フィーリングのようなものだ。両者とも前代未聞級の生産遅れになっただけの価値はあると思いますので、何卒、ご容赦ください。





 

 

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