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2012年ジャパンスーパーバスクラシック閉幕
3度目の制覇を賭け、全力を投じたクラシック。
しかし、勝利の女神は若きイケメンを再び選んだ。



今季のトーナメントトレイルを締めくくる、各カテゴリーの最強ランカー達のみが参加資格となった2012年新生ジャパンスーパーバスクラシック旧吉野川戦が閉幕した。自分の結果は3位。正直な所、この3位には嬉しさは微塵もないと言っても過言ではない。タイトル戦はタイトルが全てであり、2位以下に何の価値も見いだせない事は自分が一番知っている事だ。


久々の関西開催となり、大盛況となったクラシック。
琵琶湖に変わり第2のホームとなった旧吉野川で勝ちたい気持ちは強かった。


連続する季節外れの寒波で旧吉野川の水温は僅か1週間で5度近く降下、初日は3人に一人がゼロ申告、最終日は実にゼロ申告が二人に一人に迫る関西圏では近年稀に見る程厳しい状況下での開催となった。


JB全カテゴリーの上位ランカー、各シリーズチャンピオン50名しか出場できない真の実力制トーナメントの復活。
緊張感が張り詰めるスタート風景。


エリート5と並び、事実上の無差別級最強決定戦は、今季公約としていたTOP50・AOYを獲得できなかっただけに何としても獲得したい想いは強かった。
もしこの試合で得られる事があったとすれば、それは昨年のエリートに続き2年連続、ホームとも言える旧吉野川でタイトルを目前にしながら青木選手に再び苦杯をなめさせられた事だろう。その理由は後述する。


今季は予期せぬ不調に喘いでいた青木大介。
しかし、その地力は間違いなく現在のTOP50、四皇の一人。最後にキッチリ帳尻を合わせて来た。


ここ数年、最終的にはほとんど何らかのタイトルにほぼ同じ顔ぶれが揃う。特に小森、福島、馬淵、そして今回のウィナー青木の実力は、過去のトップレベルの選手達と比べて尚、驚異的安定感と強さであり、もはやそこに過去の栄光も、虚像のイメージやパフォーマンスなど通用する隙もない程の圧倒的実力を肌で感じる。


遠くに見えるクラシックトロフィー。
2度名前は刻まれているが、3度刻まれた者はいない。


今回の結果を踏まえて、絶対に優勝すると超本気で臨んでなお3位、自分の現在の力量はこの4人に辛うじて付いていけるギリギリ最低レベルにある事を痛感させられている。確かにこの4人に共通する強さの主要因はスピニングによるフィネススタイルにある事は間違いない。しかし、彼らの本当の強さは決してライトリグの上手さではなく、驚異的集中力とバケモノ級の体力、フィネスサイボーグとも言える機械並みの忍耐力、精度に裏付けされた類稀なる戦闘能力の高さにある。


四皇の一角、最若年26歳の馬淵。潜在能力は4人の中でも最強かもしれない。
4年後、自分はコイツと互角に渡り合えているのだろうか。


しかし、その地力がどれほどケタ違いで、今の日本のフィールド事情から見ても本来、最も伝えるべき現実的スキルであるにも関わらず、未だ本気で目を向けない商売優先のメディアのレベルは低い。もう、とっくに真の実力の世代交代は完全に成し遂げられている。政治の世界もそうだが、日本のバスメディアのポピュリズム偏重傾向が、現実を直視する方向性を混乱させ、結果、業界を衰退させてしまうのだ。


人気はプロである以上仕事上必要な事かもしれない。
しかし、自分が最も欲しいのは、今も昔も「現在の実力」以外に何もない。


話がそれたが、齢50アップにも達せようかと言う自分が平均30歳前後の若者達と互角に渡り合うには骨が折れる。しかし、同時にこの数年、ようやく超本気にさせてくれる選手が育ってきた事が、自分にとってトーナメントを全盛期並みに楽しみなものにしてくれているのもまた間違いない事実である。


29年間、競う相手は時代で変わったが、トーナメントの魅力は何も変わらない。
クラシックが終わり、皆がノーサイドとなるこの瞬間、来季への闘志もまた湧いてくる。


3年計画でTOP50最強の座復活の公約は成らなかった。しかし、もし計画通りに3度目のTOP50タイトルを獲得していれば、かつての様にモチベーションを失い、勝ち逃げ引退していたかもしれない。勝利の女神は自分にとって相当に意地悪なのかもしれない。ここ一番で飴と鞭を使い分け、果てしなく続く勝負の螺旋からまだ降ろしてはくれないようだ。

次回は今回のクラシックで全てを賭けた「SG+アンドロイド」の落ち鮎パターンについて話してみたい。


次回は自分のアンドロイドパターン(3位)、神谷のダルドパターン(4位)について詳細を紹介したい。

 

 

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