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知られざるクランクベイトの秘密…の巻
スケブロ特注フックバージョン。
これだけでピンと来た人は相当な「解っている人」です。



4年前、モグラチャターの「奇跡の千鳥」と出会って以来、自分的にトーナメントでも通用するハードベイトの神髄は、予期せぬ「千鳥モーション」が引き起こすトリガー効果、すなわちバスの狩猟(競争)本能への強い刺激と考えている。
そして、その最新の見解として2012年最も実現に力を入れているのが「波動の千鳥」である。簡単に言えば「バスが目を閉じていても感じる千鳥」。その詳細は今月25日発売のルアマガ、そしてバスワールドで、明確な理論とカタチで発表するので、興味のある人は是非一度目を通してみて欲しい。

今月号のバスワ&ルアマガは要注目です。

さて、そんな日々の追及の中で、昨年、千鳥系クランクベイトに関する重大な秘密に気が付く事があった。それはアメリカの某プロの映像を喰い入る様に見いっている時、とても不自然に思えた一つの事実から偶然、判明した。

それは、その人物がこれ以上ない最高峰での試合中、使っていたクランクベイトのフックが異様なほどオーバーサイズだった事に気が付いたことから始まった。
確かにアメリカではバスのサイズからしても大きめのフックを使う事は多いだろう。しかし、この時のフックはどう見ても常軌を逸した大きさであり、しかも特殊な形をしていた。
その時ふと思い出したのが、かつて某超有名USプロがタイニーNと言う小型クランクのリアフックに超巨大なフックをつけていた事を思い出した。このルアーはその後日本でもアメリカブームで流行するのだが、その異様に大きなフックの理由は後方に重量を持たせ遠投し易いようにするためと解説されていた。その時は、そう自分も納得していた。


某USプロがクラシックを勝ったスケブロ57とほぼ同じ大きさのクランクベイト。フックに注目・・・。


しかし、今回再び異様なオーバーサイズ、しかも特殊なカタチを持つフックを前後2つとも使用しているその事実には妙な違和感を感ぜずにはいられなかった。カバークランキングでガンガン使うなら、フッキング以上に根ガカリがどう見ても多発するだろう。何より市販されているそのクランクには通常のフックが装備されているのに…。
確かに自分もこのクランクが、アメリカ流「千鳥」を謳った物でなければ気に留める事はなかったかもしれない。しかしそのルアーを開発した彼自身がYOU TUBEでアツく語る内容を聞くにつれ、何か他に意味があるのではないかと疑い始めた。
参考記事:http://www.imakatsu.co.jp/_blog/images/imae_katsutaka/view.php?id=644


スケブロ57&48に装着したオーバーサイズ碇型トリプルフック。
アウトパーツのアクションへの影響ってマジで恐ろしい・・・。


そして、そのフックと同様のフックを探し、試しに同様のコンセプトであるスケアブローに装着し、何気なくプールで引いた瞬間、自分も、そして藤木も、鈍感なワタナベまでもが「ウォッ!!」と言う言葉を発せずには居られなかった。

オーバーサイズの、しかも独特の「碇」の様な形状のフックを装備した瞬間、スケブロの千鳥が声を上げてしまう程、格段にキレとパワーを増したのである。もはやこれを見てしまった以上、このフックでスケブロを使いたくなるのは避けがたい衝動だった。それ以前に、そのプロが一言もこの事実に触れていない事に衝撃を隠せなかった。穴があくほど見ていないとほとんどの人が見逃す些細な違い。
USプロが絶対に本当の秘密は公開しない事実に感嘆した。確かに日本と違い、毎回数千万円の賞金がかかる試合を左右する秘密を、ライバル選手やライバルメーカーにうかつに口にするはずもないのだ。

標準フックと比較すると大きさも形もかなり違う。
普通ならデカすぎフックなのだが・・・。

その後、イマカツとしてこのフックのプラグに与える効果の検証を行った事は言うまでもない。ワドルバッツ同様、水流と遠心力をモロに受けるプラグの外部金属パーツが起こすアクションへの影響は、内部構造の微妙な変化とは比べ物にならない位、劇的なのだ。このフック形状がアクションに及ぼす影響の研究はその後の「波動千鳥発生機構」のノウハウに大きなヒントを与えてくれたと言っても良いだろう。

最終的にイマカツでは、この通常のフックとは重心位置が大きく異なるオーバーサイズフックを某老舗メーカーに依頼し、特注カラーで製造してもらう事になった。フックを大きくするだけでは効果が少なく、やはり遠心力を受けるフックの重心位置と形がキモになった。同時に日本のメーカーならではの「フックとアイの位置関係」も重要な意味を持つ。オーバーサイズフックを搭載する上で、カバー回避性能や絡みを防止する上で「フックの向き」も重要な意味を持ってくるからだ。


カバー回避力や直進性を考慮したクランクはフックの向きもキチンと決まっている。
縦アイのプラグにフックをリングで繋いだ時、フックがこのように綺麗にボディー内に収まる向きにセットする事。
(出来ないフックが多いので注意。)


フックを濃いレッドにしたのは狩野氏の要望で、フックをザリガニの脚のイメージにしたいと言う事からである。まあ、おかげでコストが高くなり基本的には特注フックの生産在庫限りの限定出荷になるかもしれない。この動きは近々、実際にユーチューブで動画公開するが、只でさえTOP50でも隠れた愛用者を多数持ち、TOPウエイトにも大きく絡んでいるスケブロが各段にその威力を増す事は間違いないだろう。


確かにイメージがマンマ、ザリガニになりました。
もうすぐ穴から出てくる季節、10度超えたら春クランクの出番です。

 

 

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