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2011年本格始動&ベイトフィネス最前線講座その(1)の巻
30日エリート、31日リアルファイト、お次は5日10時からのザ・ヒットと今年はやけに正月から出まくりです。
ザ・ヒット 新春タイガース対決、前編は厳しいながらもかなり面白いです。
矢野さんの滅多に見られない意外な素顔丸出しです。



いよいよ明日から2011年が本格始動する。年末ぎりぎりに強行した釣り納めは初日に激坊主を喰らうも最終的に辛うじて無事成功したが、年明けいきなり今度は初釣りロケに出発する。釣り納めは最後に釣ればOKだが、初釣りは初日が命、と言うか初日が初釣り。やっぱり絶対にボーズだけはテーマを無視しても避けたいのが人情であります。
果たして今年一発目の極寒取材、試合並みに気合を入れて頑張ってきたいと思います。

初日はシャローに拘り過ぎて見事に惨敗・・・しかし、ここからが凄かった!サメウラマックスウエイトへ驀進!?
セッキーと忍ちゃんのボケと突っ込みは最高です。
釣果以上にホンマにおもろい番組になりました。

と言う事で、2011年初春企画として、今回からフィッシングショー大阪までの期間、最前線のベイトフィネス特別講座を書いて行こうと思う。
第1回目の今回は、今江式ベイトフィネスの基本コンセプトについて。

なんと言ってもベイトフィネスの強さは、スピニングを遥かに凌ぐアプローチの正確さ、着水音のなさ、そして強引なやり取りが可能な事である。

まず私がベイトフィネスと称している釣りの基本は、ベイトリールで投げるルアーの重さを一つの基準としている。私が最も多用するベイトフィネスでのルアーはアベラバ1.8g〜2.3g&アンクルゴビー3インチ(頭部カット)が最も多い。その他には1/22〜1/16ozネイルシンカーを基本としたセクシーアンクル3.5〜4インチ、アンクルゴビー3〜3.5インチ(NEW)等をローテンションする。これらのリグの全体重量は約4〜5gで、意外と重く感じるかもしれないが3.5gのテキサスリグにジャバシャッド3.5インチでは実に約9〜10gのウエイトに達する。
7gのラバージグにダイナゴン3.5インチなら実に15g相当になり、表示ウエイトより遥かに総重量は重い事が解る。ちなみにヤマセンコー4インチはフックなしでも7g相当の自重がある。セクシーアンクル5.5インチに1/16ozネイルを入れると約8g強、これらはかつてクロスファイヤークオッドツイスター&モラムAE74レベルでも十分対応できる。故にこれらはライトピッチ、ライトフリップの領域に当たり、厳密にはこれらは最前線ベイトフィネスとは言えないものなのである。

クソ生意気にも私のクオッドライトプロトを我が家にまで来て拉致していったバブチ。いち早くベイトフィネス(ライトピッチ)を投入し、開幕戦ブッチギリ優勝。
なんとラインは6ポンドでカバー最奥を狙っていた。

ここで言う「最前線のベイトフィネス」が明らかにかつてと一線を画す点は、ルアー総重量3〜4g程度を中心軸に、上限は総重量12g程度まで問題なく対応でき、何よりその全ての重量に対しピッチングからフルキャスト、パワースキッピングまでをストレスなくこなす事が可能になっている点だろう。

特にベイトフィネス専用とも言える特殊なキャスタビリティーを持つ2g前後のアベラバのスキッピングは、抜群のコントロール性能と驚異的な釣獲力を発揮する。その理由は、従来のボリュームのあるジグ等のスキッピングでは、その激しいスキップによりバスを逆に驚かせる事の方が多く、可能ならばノースキップで着水音を殺す方が遥かにバイトは多い。ところがこれがスキップ音の極めて小さい2g前後(総重量4〜5g)のスモラバだとバスの反応が全然違ってくる。ただ、ボリュームのあるジグのスキッピングに比べ、この極小サイズでカバーの奥の奥に差しこむパワースキップは、ジグ自体に自重がないため、スキップに押しが効かず非常に難易度が高い。無論、ただでさえノーブレーキに近い超高回転超軽量の特殊スプール搭載のリールでは、強いパワーピッチスキップでは即死級の致命傷に直結してしまう。ただでさえ総重量4g程度のジグを狙い通りのスポットにストレスなく入れる事自体、本来非常に困難な事なのだ。


バブチの6キロ越えを抑え、大会トップウエイトを叩きだしたのもアベラバベイトフィネス。
黒帯XIIリアルファイトの映像はマジで鳥肌モノです。


ベイトフィネス初期の段階では、「超軽いルアーが低弾道で投げられる」と言う点において確かに革命的だった。しかし、それはかなりの上級者に言える事で、同じタックルを「コレ凄いぜ!」と渡しても、大概の一般アングラーでは同じようなキャストは出来ない事が多かった。
何より、絶対に覚えておいて欲しい事は、室内や駐車場でのピッチングフィールと、実際のフィールドでの本気のピッチングフィールは全く別物と心して欲しい。陸上でのピッチングのセッティングと湖上での実戦ピッチングのセッティングは、全く別物である。特にベイトフィネスに風は大敵である。陸上デモ用のリールでのキャストフィールがいくら優れていても、実戦マージンがキッチリとテストされていなければ、全く使い物にならないストレスまみれの物になる。逆に実戦マージンをシッカリ取ったストレスフリー仕様のリールの方が、陸上ではデモ用に明らかに劣る様に感じる事がある。ストレスの感じ方は陸と湖上では正反対になる事を心して覚えておいて欲しい。

1/16ozのアベラバを超低弾道でピシピシ撃ちまくって、
返す刀でワスプ60カットファスト(6g)を逆風フルキャストできるリール。ウソみたいですが既に実在します。
マジで自分で作りました。青野ダムでのテストを見学していた青野ボートハウスの親父さんも証人です。

私が2011年に提唱する最前線のベイトフィネスとは、徹底した実戦での「ストレスフリーなベイトフィネスタックル」という極めて明快、されど実は高度に計算された総合タックルシステムの提唱である。これは裏を返せば、タックルに自分の癖に合わせて調整できるマージンが十分ある、人に優しいベイトフィネスである。逆に過激なピンのセッティングを求める余り、行きすぎたセッティングに本番直前に変えてしまったが故の結果がどうなったか。それはエリート5芦の湖での苛立ちを見てもらえば、ベイトフィネスの最大の敵が「ストレス」だと言う事に気が付いてもらえるだろう。

ベイトフィネスはシャロー専用と思いきや、実はディープのシェイキーチャター3.5〜5gにも完璧にジャストフィットする。
5〜10mレンジでのメルトダウンチャタシェイク
そこからの巻き上げ喰い上げ吸い込みバイトを完璧に捕らえてくれる。
シェキチャタはヤバいですよ。

今江克隆式ベイトフィネスの神髄、それはキャスティングのプロにしかできない難易度の高い技ではなく、「ベイトタックルによるストレスフリーなフィネス」である。只でさえキレ易い自分が、只でさえ苦手な激軽スモラバを、試合の3日間普通のジグ感覚で撃ち続けていける事、これが私のベイトフィネスの完成したスタイルだ。
今回は今江式ベイトフィネスの概念を書いてみたが、これらのキャストテクニックに関しては黒帯XIIやWEB動画に収録を済ませてあるので、近々公開予定にしている。次回からはタックルの各論について詳しく説明していこう。

第2回は「トリガー?ORトリガーレス」についてデス。

 

 

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