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今江克隆トーナメント人生第2幕「序」完結の巻
I shall return!!
2010年年頭の公約だった年間ランキング・ベスト5に遂に復帰、
もう「完全復活」の飾り文句は必要ない。



長いようであっという間に過ぎ去っていった2010年のTOP50トレイルが閉幕した。
最終戦サメウラ湖の結果は25位。今回の試合結果だけを見れば今季最低の結果となったが、同時に今年年頭、最大の目標であり公約としていた「TOP50ベスト5復帰」を遂に3シーズンぶりに果たす事が出来た。
今も気持ちを端的に表せば、最終戦の結果以上に本当の意味で癌を乗り越え本来の自分の姿にようやく戻れた達成感と安堵の気持ちが、またしても初日4位につけながらそれを活かし切れなかった悔しさを僅かに上回っているといった感じだろうか。しかし、今回の25位と言う結果は、そこに至るまで、予選を11位通過した時点までが全てだったように思う。いずれ解る事だが、そこには現場に居合わせた者にしか解らぬ、鳥肌が立つような「魔」との対峙を幾度も乗り越えての結果だった。

今回は初日に爆発。
しかし、実際には初日に全てを使い切ったと言うのが事実だった。
今回も主役はアベラバ&3インチアンクルゴビーベイトフィネス。

バスプロになって以来、癌でリタイアをするまでほぼ23年間絶対的ノルマ、強いプロアングラーとしての最低評価基準として拘り続けた「年間ランキングトップ5」。1日ではなく、1試合でなく、そして1年でもなく、バス釣りから運を極限まで排除した最高峰カテゴリートーナメントで5年以上トップ5を維持する事、それが一流トーナメンタプロと呼ばれる最低限の資格だと私は考えている。そこに釣り方のストロングさやフィネス等、関係はない。結果を残せた強い者だけが生き残れ、発言できるドライで明確な世界、そこに身を置く限り、自分の信じるスタイルを根拠や結果なく主張する事は容易いことではない。

2日目、度重なるトラブルと魔のアクシデントで、
残り時間15分でウエイトは400gに満たなかった。
予選落ちの危機を最後の勝負で1400g50cm弱を半サイトでキャッチ。やはりアベラバベイトフィネス。

「引き際」、自分は何事にもあまり潔い方ではないかもしれない。人一倍、諦め切れない性格が良くも悪くも今の自分を形成してきた。癌からの復帰3シーズン目、今だから言えるが、常に「引退」の2文字が喉の奥につっかかったような毎日だった。今回の表彰台で「この3年、戦う相手はバスではなく、癌だった」と言ったが、今思えば逆に癌になったからこそ、もう一度本来の自分に戻りたい、強い自分に戻りたいと言う気持ちが、失いかけていたトーナメントへの強いモチベーションを復活させてくれたのかもしれない。
この3年、自分の戦うべき相手はトーナメントではなくやはり自分の気持ちの弱さだったように思う。そしてそれを克服した想いを、落雷豪雨にも関わらず駆けつけてくれた多くのファンの前で年間表彰台から伝えられた事が何よりも嬉しかった。

恐ろしい悪天候の中、こんな素晴らしい最終戦をコーディネートしてくれたラブサメウラ協議会、そして土佐町のバックアップに心から感謝したい。
地域の協力とフィールドがあってこそ、選手が輝ける事を絶対に忘れてはならない。
試合の詳細はまた後日。

超絶豪雨にも関わらず、全盛期を思わせる観客の多さにトーナメント熱の復活を毎回の様に肌で感じるようになった。
そんな中で初優勝を飾った阿部は幸せ者だ。

完全復活を目指したこの3年、肉体的も精神的にも苦しく辛いシーズンだったが、思い返せばそれはまさに「挑戦者としてのモチベーションの復活」でもあった様に思う。そして、毎試合、三歩進んで二歩下がりながらも、少しずつ、少しずつ我慢に我慢を重ね本来の自分を取り戻して行った。そして年間TOP5復帰を果たした今、もう「完全復活」の四文字は必要ない。今江克隆トーナメント人生第二幕、無音の「序」が完結した今、これからは復活ではなく、第二幕「破」への一歩を踏み出す。次の目標はまさにその言葉の通り、この3年、無類の強さを見せてきた第3世代、小森、青木、江口選手を破っての、前人未到3度目のTOP50チャンピオンを獲得だ。

表彰では「泣くなよ!」と沢村さんに声をかけられ照れてしまったが、永遠のライバルはやはりこの3年の辛さを解ってくれていたようで嬉しかった。
(JBNBC・HPより動画が見れます。)
http://www.jbnbc.jp/_JB2010/view_result.php?t_id=10050&page=movie





ちなみに表彰では3度目を獲得したら引退すると宣言したが、トーナメントを引退する事はないのでご安心を。この目標を達成する事が出来たなら、その後はシニアディレクター(要はドコかの変な監督みたいな感じね…)として、トーナメントに参戦しながら、後進の育成とトーナメントを通じての地域貢献にもっと力を入れていきたいと思う。それが今の自分をここまで応援し続けてくれた方々、ファン、試合開催に尽力してきてくれた地域の方々、そして自分を育ててくれたバスフィッシングへの最後の恩返しだと思う。
(ただ、3度目が獲得できなかったら、一生トーナメンターかもしれませんがね…。)

コーディネーターとして今回も来場してくれ、観客を沸かせてくれた菊元プロ。
犬猿の仲だが、いざという時にはやはり頼りしているオヤジです。
今後のトーナメントには、こう言ったシニアディレクターの存在が必要だと強く思う今日この頃です。

最後に今回、公約通りTOP5に復帰した事により、ルアマガDVD・「黒帯リアルディール(仮)」として今期TOP50全試合全日程、バックステージから試合中のプライベートまで全て包み隠さず12月末公開が決定した。本能剥き出しのリアルバスフィッシング、爆発的トップウエイトと相反する苦悩のノーフィッシュまで、ジェットコースターの様に歓喜と悲哀が交錯する本当の今江克隆の姿をトーナメントと言うステージを通して見て欲しい。



波乱万丈の2010年TOP50トレイル全記録が黒帯化決定!!
これが本物のシークレット、釣れてもホゲても本当の今江克隆の姿。
トーナメントは人生そのものだ!!


 

 

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