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LEE馬淵ウィニングメソッド「サークルK」釣法解説の巻き
イマカツの中で最年少、対外的には最も地味な存在だったかもしれないLEE馬淵。
しかし、何事にもバカになれる若さと根性はイマカツの秘蔵っ子でもあった。



自称釣り小僧のLEE馬淵は、パソコン一行打つのに1日かかるやつです…。ホンマの釣りバカです。従ってブログもなく、面倒臭いが私が代筆です。
しかし、釣りにかける闘志はイマカツの若手の中でもピカ一で、イマカツの秘蔵っ子と呼ばれる存在である。昨年の最終戦檜原湖では予選落ちして、悔しさで膝を抱えてマジ泣きしてたような熱い男です。その時に、来年もし残る事が出来れば(結果、33位、繰り上げで無事残留)、「仕事辞めて絶対に勝ちます」と涙ながらに言っていた通りの宣言優勝となった。

初代イマカツジャビル号は、実はイマカツからのレンタル艇。
しかし今回の優勝で、新たにラッピングを施し馬淵にプレゼントする事にした。

その宣言通り、仕事を3月に辞め、夜間のバイト一本に絞り、プリプラでは猛烈な吹雪の中、毎日最後の最後まで練習をしていたようだ。だからと言ってなかなか努力が実り難いのがバスフィッシングの恐ろしい所だが、今回ばかりは勝利の女神は馬淵の気合に「感動」させられたようだ。

ウエイトでもポイントでもブッチギリ。
単日トップになる事はTOP50初年度から何度かあったが、
今年は安定感を増して来た。

今回の馬淵のパターンは、まさに徹底したカバー撃ち。この誰にも一番手がつけやすく、最もシンプル故に最初に潰れるだろうと予測されたカバー撃ちに、逆に「意外な盲点」が存在した。カバーを撃つだけではなく、そこに独特のリアクション要素を取り入れ、寒波で冬の状態になったバスを喰わせると言うよりは、反射的に口を使わせる、馬淵だけが気付いていたベイトフィネスの裏ワザだった。

元祖ベイトフィネスとも言えるスパイラルガイドのクォッドツイスター(グリップ改。今江仕様)を使った所が、玄人っぽくてカッコイイですね。
私的には非常に高評価のロッドです(人気ないけど・・・)。

馬淵が練習の時に気が付いたその方法とは、丁度発売になったジャバシャッド3.5インチにザップの3.5gシンカーをセットしたテキサスリグを、クォッドツイスターに6ポンドプレミアプラスでセットする方法である。

今回のウィニングベイト。
3日間、ほぼこれ一本で釣り切った。
この美しいセッティングと、アクションにキモがあった。

これだけなら、何の変哲もないライトテキサスなのだが、馬淵が重視したのはジャバシャッドとシンカーのベストバランスであり、そのフォルムの美しさだった。丁度、ザップの太めのシンカーが、ジャバシャッドのヘッドのテーパーと実にマッチし、「美しく一体化した紡錘形のリグ」を作り上げていた。結果、その一体化したフォルムが今回の鍵となる。

歯型でボロボロになったジャバシャッド3.5インチ。
カラーはナチュラルワカサギ。
ファクトリーロックはそのままで、スティックベイト的に使っていた。

その無駄のないフォルムは、軽いシンカーでの浮きゴミ突破力を発揮するだけでなく、思わぬ副産物を生んだ。それがまるでアイスジグの様な、しゃくった時のイレギュラーダートである。馬淵は雪の降る中の練習中、この独特の動きに気づき、これを人が釣ったカバーで試した所、しつこくダートさせ続けることで、普通では反応しないバスがバイトしてくる事に気が付いた。
これに関して馬淵は表彰台でロッドをしゃくる仕草を「パンッパンッ」と言う擬音語でしつこく表現したが、お下劣&頭悪そうだったので、私が「サークルシェイク釣法」と名付けたものである。まあそれを「サークルK釣法」とリアルに聞き違える馬淵はやはりホンマに頭が悪いのかもしれないが…。

イメージはこんな感じだが、実際は八の字を描くようにピョンピョンと跳ねる感じで、カバーの中でダートし、サークルを描く。
直ぐに喰うのではなく、テリトリー内で走りまわるウザイ存在に、堪らずバイトしてくる感じ。

今回のキモは、「大小インレット」と言うキーワードに絡む、「最奥部にあるカバーの浮きゴミ」、それも「陽のあたる所にある薄めの浮きゴミ」に絞り、ベイトフィネスでジャバシャッドを撃ちこみ、「サークルシェイクのリアクション」で喰わせるというものだった。
初日はスローエリア違反のペナルティー(自己申告で500gペナ)を喰らいながら5キロ弱、2日目にはトップウエイトの6キロ越え、最終日こそ3100gと少し落としたがそれでも単日9位と結果的にはブッチギリ優勝を飾った。

一方、ホンデューの方は、アリウープを使ったパワーフィネス系。
最終日に渡したプロトのセクシーアンクル4,6インチが爆発。
決勝トップウエイトを記録した。

もともとライトリグには定評のある選手だが、今回は3日間をベイト1本で釣り切ると言う、ベイトフィネス元年に相応しい勝利で開幕戦を飾った。ちなみにこのベイトフィネス、昔からあるようによく言われるが、現代のベイトフィネスは「アンバサダーレボエリSAWAMURA・27フィネス」あってこそ成立する、1/16ozを軸とする究極の実戦フィネスである。かつての1/8ozすら厳しいナンチャッテ・ベイトフィネスとは次元が違うのだ。

レボエリ沢村フィネス27(左下)、このリールの登場がスピニングを凌駕する真のベイトフィネスを誕生させたと言っても誰も異論はないだろう。
それほど、異次元の性能を持つ。
間もなくクランクハンドル搭載のコンプリートモデル「暁(MAG)&オーロラ」が限定販売されるようだ。(写真の暁はプロトスプールです。)

私自身、かつて某社の超軽量用ベイトを購入してまでこのベイトフィネスにはチャレンジしているが、結局、その精度、実戦力の低さから、スピニングのPEを使う「パワーフィネス」へと転換した経緯がある。その時代の軽量対応ベイトリール、そしてロッドは、競技実用レベルで「スピニングを凌駕する程の実戦力」までには完成されていなかったのが現実である。そうでなければ、2010年、ベイトフィネス対応の専用リールを新たに各社がこぞって本気で開発してきた意味がない。事実、TOP50のベイトフィネスを実践する選手の多くが、スポンサーを無視してまでABUレボエリSAWAMURA・27を使っている事がその真実を物語っている。ABUレボエリSAWAMURA・27は、まさにオリンピックを騒がせた競泳用水着「レーザーレーサー」の様な存在になったのである。
(…と言いながら、LEEはお金がないので自分でいじった某リールでしたが…次回からABUレボエリSAWAMURAに昇格決定です。)

ブルース・リーにちょっと似ているからという理由で、LEE馬淵と命名された馬淵。
当初は、いじられ役のイタいヤツに見えたかもしれませんが、根性据わってます。

ただ、本当に馬淵が凄かったのは、その「取り込み術」にあると言った方が良いかもしれない。実際に目の当たりにした体術の様なブッシュへの突っ込み?とロッド操作こそが6ポンドのラインを補って余りある、彼ならではの技術(体術?)と感じた。

でもやっぱ、アホかも・・・・。

馬淵利治24歳イマカツTOPチームから、また一人新たな若手が頭角を現し始めた。強力なライバルではあるが、その成長を心から嬉しく思うのも自分がリアルなオッサンになった証拠なのでしょうかね…。

エリート5でこの地を訪れて以来4年、遂にTOP50開催が実現した。
その裏には西予市商工会青年部の皆さん、そしてチャプター愛媛の皆さんの身を粉にしての努力があった事を知っておいて欲しい。

最後に、今年もまた新たにTOP50開催地が一つ増えた。毎年1か所ずつでも新規会場を開拓していく事は、これからの日本のトーナメントにおいて最も重要で、最も難しい課題でもある。そして、華やかな大会の開催の裏には地元NBCチャプターメンバーのバスフィッシング発展への並々ならぬ努力と献身、そして地元地域の方々の理解があってこそ、TOP50は「奇跡的に今も成立している」と言う事実を、重々、選手の皆さんは理解しておいて欲しい。参考までに今回の裏方を務めてくれたチャプター愛媛会長のブログを紹介しておきたいと思う。
http://chapter-ehime.chicappa.jp/blog/


ホンデューの切り札になったセクシーアンクル
最終プロト。
6角断面とカカトの様なテールを持つ。
これをネコリグで使った。

ホンデューが予選で使っていた
「ダッドカット3インチ逆さパンチリグ」
変わったセッティングなので参考まで。

 

 

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