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2009年を振り返って。
遂に、厄年、大殺界と続いた悪夢の5年が明けようとしている。
辛いことの方が多かった2009年だが、その中でも尽くせる全力は尽くして来たと思う。
2010年はバスフィッシングにとっても最高の年にしたいですね!



2009年がまもなく終わろうとしている。振り返ってみれば、今年もお世辞にも良い年だったとは言えない事の方が多かったと思う。
復帰2年目の開幕戦に万全を期すため、昨オフには様々な椎間板の最先端治療や高度な施術を受けたが、フィッシングショー前日、その甲斐なく動けなくなりショー初日をキャンセルする事態となった。そして立つ事すらやっとの状態で東京ショーに強行出場した為、更に状態は悪化、復帰1年目以上に最悪の体調で開幕戦を迎えてしまった。

しかもその開幕戦では業界を揺るがす大事件と共に、運命の悪戯か31位予選落ち。そのWショックは心身ともに大きなダメージを残した。そしてやむを得ず椎間板神経切除手術をしてまで臨んだ第2戦目が霞ヶ浦は、今だから言えるが、出場する事が出来ただけでも奇跡に近かった。

伝説の黒船戦線復帰。愛艇に守られて
辛うじて出場できた霞ヶ浦戦。
3日間、この船を戦わせてやりたかったが・・・。

その悪影響は会社の方にも響いた。週の大半を病院通いに費やしたため、新製品の最終テストが次々に遅延。結局、09年にになって8月までに出せた完全な新製品と言える商品はピラーニャだけ。本来、春に出す予定だったほとんどのルアーが9月以降にずれ込む事態となった。

プライベートに関しても、もともと占いや迷信などほとんど信じなかった自分が、「厄年」「大殺界」の存在を本気で信じてしまいそうになる程、今年も波乱万丈、精神的にキツい出来事が続いた。そして、その中でも自分にとって一番の「厄」となっていたのは紛れもなく「癌再発」との精神戦だった。これだけはこの病気になった者にしか、絶対に実感としては理解できないだろう。少しでも調子が悪く感じたり、変な所が少しでも痛くなると、本当に何もしたくなくなる程、憂鬱なマイナス思考に陥りそうになる。何をしても無駄になる気がし、妙に冷めた気持にすらなってしまう。治らない腰の激痛も、実は骨転移ではないかと心の中ではいつも不安は拭い去れなかった。。年に3度の再発定期検査は、そのたびに裁判所に出頭する被告人の様な気持ちになった。判決は幸い、執行猶予付きだったが…。

現在放映中のELITE5、この試合終了後即、精密検査を受けることが決まっていた。
最悪の結果も想定し、なんとしてももう一度ELITEを勝っておきたかった。
その焦りから無謀な賭けに出る事に・・・。

再発が最も危惧される術後2年を迎え、定期検診以外に高度医療の全身精密検査を受けるか否か、かなり悩んだ。調子はお世辞にも良いとは言えなかったため、知りたくない気持ちと、寝た子を起こすような恐怖があった。病院は原発癌の再発追跡検査は定期的に指示されるが、積極的に他臓器への転移性癌の精密検査まではしてくれるわけではない。何処に飛ぶかは運次第で、それをいち早く見つけ出してくれるのは「医師」ではなく、自分の「意志」だと言う事を知った。

そして、2009年全戦が終了した11月、ようやく全身精密検査PET-CTを受ける決意をした。結果は以前に書いた通り、再検査通知には覚悟を決めたが、ようやく長きに亘った癌の恐怖から一時的ではあるが、ほぼ完全に解放された。
本当に数年ぶりに景色が全く違う色に見えた。それから約1ヵ月半の私の暴走ぶりは、皆さん、知ってのとおりであります…。

モグラチャター1本でTOP50の3日間を戦い抜き、3位入賞の結果を残せた9月の旧吉野川戦。バックアップが効かず、満足な結果とは言えなかったが、これまでの悪い流れがここで変わった気がした。


このように2009年は決して良い年だったとは言えないが、自分にとって一つの大きな節目となった年だったかもしれない。バスフィッシングの神様はこの5年、外来生物法から始まる様々な試練を与えて、私にそれを克服するだけの情熱がまだ残っているのか、その意思の強さを試したのかもしれない。そして、一方で止むを得ない理由から不幸にもバスフィッシングを続けられなくなった人達がいる事も事実だ。こうして今も大好きなバスフィッシングを精一杯続けてこれた事を考えれば、2009年はあながち悪い年とも言えないのかもしれない。

悪い悪いと言いながらも、今年も若手のツワモノ達と共に、
表彰台に並んでいる事は幸せな事かもしれない。
来期は彼らの真ん中に一度は立ちたい。

果たして2010年はどうなるのだろうか。ここ数年はどんな運勢本も、これでもかっ!て位、真っ黒印ばかりだったが、来年からは不思議な程の真っ白印らしい(この手の本は自分では見ないので、回りが言ってるだけですが…)。運勢や占いに頼りたくはないが、故か本当に久しぶり面白い年が始まるような予感がしてならない。それだけでも大きな前進だ。
ただ、生まれつき猪突猛進型だけに、調子が良い時程、得意の自爆に要注意だそうで…。

と言う事で、こんな苦境にありながらも、なんとか無事2009年を過ごせたのは、ひとえに変わらずイマカツを支持していただいた多くの皆様の応援の賜物と深く、深く感謝しております。来年はもう一度、超本気モードでトーナメントに集中し、自分本来のブレない姿を皆さんにお見せできるのではないかと思っています。何卒、更なる応援の程、宜しくお願い申し上げます。



今年もお世話になりました。来年も全力で走って行きたいと思います。
寒くても、ガンガンフィールドに出かけましょう!全ての答えはフィールドにあり!

 

 

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