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復活のエンドルフィン・マシーン…の巻

人馬一体、300頭の馬を背後に従え、
伝説の黒船復活。
往年の闘争心に火をつけてくれた。

既に10年選手となる黒船ブラックチャンピオン。
まもなく次の黒船RANGER/Z21が上陸するが、
一生手放す気はない私の相棒。

一時は本気で断念するつもりだった今回のプリプラクティス。しかし結局、断念する事が出来なかった。ドクターストップを押し切っての5日間のプリプラクティス、それが良いのか悪いのか、少なくとも今は気持ちだけは納得している。

初日2日目と大荒れの天候になり、コンディション的には過去最悪に近い状態だったが、伝説の愛艇23フィート300馬力オーバーの黒船と、イマカツ霞ヶ浦メンバーの協力のおかげで、実質僅か5日の練習だったが十分に試合になるレベルまで貴重なデータを積み上げる事が出来た。
昨年、全域100km越えとなった初のエリート利根川全域戦と言い、今回、7年以上ぶりになる霞水系全域戦と言い、彼ら霞ヶ浦スタッフの協力なくして、この短い日程で試合が出来る形になる練習をこなす事は不可能だった。本当に良いメンバーに恵まれたと思う。

「ヒゲ納言」の発案者、「助納言」こと助川君。
エリートの時も感じたが、とてもバスと言う魚をよく理解している。
産卵直後で痩せているがちなみにこれでもキロジャスト。
アフターメインの霞では貴重なサイズなのだ。

今回、延べ5日間でたいたハイオクガソリンは800Lを超えた。荒れ狂った日もあったが、結局、気がつくと全域では琵琶湖を上回る広大なエリアを端から端まで全て走破しきっていた。これで腰がドクターストップの重症等と言っても誰も信じてくれないかもしれないが、その痛みを上回るアドレナリンとエンドルフィンを噴出させてくれるのが伝説の黒船なのである。これまた良くも悪くも、本来の自分らしさが戻った最高の練習?でもあった。

一度は心臓発作を起こしかけたが、手当が早く九死に一生を得た黒船。
3人乗りで75マイル(約120km)、1人乗りで80マイルを軽く超える怪物艇だ。
霞の荒波もものともしない。ただし燃費はリッター1キロ・・・。

おかげで今日からゾンビ状態…暫くはまともに動けそうにない。

今回の練習は霞ヶ浦、浪逆浦は7年ぶり、北浦に関しては10年以上ぶりと言う事もあって、完全に浦島太郎状態…。かつて何度も優勝した北浦でさえ、全く別の湖になっていた。おまけに禁止エリアの多い事多い事…まるでブービートラップの中で釣りをしているようだった。おまけに厳しい厳しいと噂に聞いていたが、噂にたがわぬ厳しさで、1尾当たりのバスのコストパフォーマンスは間違いなく日本一!まさに超高級魚である。

霞産の高級魚 ブラック鯛?
この1尾に巡り合うためどれだけ走りまわった事か・・・。

今回はエリアが異常に広い事と、日程が短い事もあって釣りこむ事はあまりせず、ZINX1/2〜3/8ozとバークレーのプロトワームをメインに、全域を素早くチェックすることに終始した。なんせ甲子園球場にバス1尾みたいな確率なので、3日間じっくりと釣り続けることのできるエリアのポテンシャルを見ることを重視した。2年前の同時期に開催されたTOP50では2キロ半×3日間で優勝ラインと言うロースコアの厳しさに耳を疑ったが、今回のプリプラではそれすらも一つ間違えば厳しいものに思えた。

この厳しさから最もバスの濃いと言われる北利根人気は既に当確に思えたため、霞本湖と浪逆浦〜常陸利根川をメインにメニューを組んだ。

今回はエリアサーチの時間短縮のためジンクスをメインにしたが、これが意外によく当たった。

今回の練習での収穫は、所変わればやはりルアーは変わると言う事実だ。その水系のバスが何をメインに食べているかでルアーへの反応は劇的に変わってくる。このところハドルスイマーに激ハマりだった故に、ひょっとしたらと考えていたのだが、それが甘い考えだと言う事がすぐに解った。バスの姿など見えるはずもない超マッディーな霞水系では、やはりローカル性豊かなご当地ルアーが強い事も解った。昨年のエリート利根川戦以来、その関西の水系との「当たりルアーの特徴」の違いがとても新鮮で、今回は久々にバークレーで対霞水系戦ルアーを数点開発してきた。今回の練習でその改良点もはっきりとし、本番では2種類の完成品を実戦投入する予定だ。


高滝以来、プリプラ13日連続ズーボ記録更新中だったナベも、ようやく霞で脱出。
しかしそれ以上にヒゲ納言が良く釣れます・・・。

今回の霞ヶ浦は苦しかったが本当に楽しかった。その最大の理由はやはり黒船と再び本気で走れた事。そして、釣り方ではなく、探し方を前面に押し出した釣りができた事。琵琶湖に行かなくなった今、利根川全域、霞ヶ浦全域戦はトーナメント本来の姿が通用する数少ないビッグトーナメントレイクである。2年前、緊急手術入院で欠場した霞ヶ浦全域戦、なんとしても今回、まず結果以上に参加できるよう、そして3日間だけでも全力でぶつかれるよう、コンディションのケアに最善を尽くしたいと思う。


本当に厳しい練習だった。
しかし、それ以上に広大なエリアからバスを探す楽しみが充実感をもたらした練習だった。

ほとんど初めての湖に等しいほど
様変わりしていた霞ヶ浦。
それが逆に新鮮な楽しさに変わった。

 

 

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