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異次元の扉再び!の巻
バスワールド八田原TSRで開眼した異次元扉への鍵は本物か?
その真価が今回問われたが・・・。



来週の事もあって、全ての仕事を前倒しで片付ける必要からまた取材&ロケに行ってきた。この所フィールドはまさにスポーニング真っ盛りと言う情報から、可能な限りネスト絡みの魚が少ないレイク、プリの魚を求めて自然と北のハイランドレイクでの取材が決まった。写真だけな雑誌ならともかく、ルアーやタックルのテスト、DVD撮影も兼ねたロケとなると、ネストを守る魚を釣っても何の意味もない。逆にあからさまなネスト狙いはヒンシュクを買うのが関の山で、ネスト狙いのアングラーを横目に、時期的にメインとは言えないプリやアフターを狙うロケは結構キツい。

この時の八田原は水温が平野部よりかなり低く、まだ完全なプリスポーン。
最高のDVD撮影ができた。

今回もハイランドリザーバーとはいえ中潮、大潮とかちあってしまい、プリやアフターを狙う意味では辛い撮影が予想された。ただ、今回のロケにはその辛さを上回る期待感があった事は間違いない。それは前回のオカッパリロケで開眼した「神業」的な感覚が本物なのかどうか、それを確かめてみたくて仕方がなかったのだ。もし、プリのバスがいれば、スクールでクルーズするバスさえ見えれば釣れる自信があった。今の自分はネストのバスに頼ることなど全くなく、普通にロケを完遂できる自信すらあった。

初めて行った三川ダムでは、人だらけの中、
バクラストンで51.5cm。
まだスポーニングとは無関係の白っぽい冬の魚だった。

最近、この異次元の扉についてよく質問されるが、私の場合、見えバスを見つけたら釣れるか否かは、ほぼ1投目で80%勝負がつく。悪くとも3投以内だ。ネストのバスのように至近距離から何投もする事はない。また鰭をカットしたハドルスイマーをジグヘッドで使っているため、いわゆる「ミドスト」と思われがちだが、全く違う。しかし、ハドルストン系のハドルテールを持つルアーでなければならない事だけは絶対条件になる。サイズはフィールドの状態と場所によって変わるだけで、バクラストンの時もあれば3インチハドルスイマーの時もある。プレッシャーがなければ「バクラストン」でほとんど勝負はつく。

このサイズはイレグイ。ヒレはカットしているが、ミドストではありません。意味はもっと別の所にあり。
まあ、いずれ全て公開する時が来るとは思いますが・・・
もう少し楽しませてくだされ・・・。

ハドスイのジグヘッド鰭カットを使うのは、周りに人が多い時で、最初から使う事必要はあまり感じていない。ただ、ありとあらゆる状況で確実性からいうと、このジグヘッドでの釣り方が最も凶悪である事も間違いない事実だ。その確認もあって今回は物凄くワクワクしたロケにもなっていたのだ。

今回の前座の前座君。
紙面には載れないかわいそうなプリメスさんです。

そして、今回のロケ。折からの寒波で気温は朝0度、最高気温9度の強風という悪条件にもかかわらず、またしても異次元の扉はあっさりと開いた。開始早々にバクラストンで50アップを捕獲。通りすがりの更にビッグな50アップを、ハドスイ4インチジグヘッド(鰭カット1/16oz)でこれまた瞬殺。開始僅か1時間で取材は決着した。その後もさらに50アップを追加し、45〜49cmのプリメスを次々と仕留める事に成功した。前回のバスワールドロケとほぼ同じローテーションの展開で、神業はここでも完璧に通用した。今回も2艇、先客が流した直後でも結果は同じだった事がさらに確信を深めてくれた。

見えた魚は今回、90%釣る事が出来た。
複数で泳いできたらほぼ100%。
異次元の扉は完全に開いていた。
前回TSRとほぼ同じ結果に。

そして今回はこのハドルスイマーシリーズのおかげで、さらなる異次元の扉を開く重大な鍵に気がつくことになる。ほぼ完ぺきと言える内容で取材ロケを早々に決着させられたおかげで、極寒の悪条件でも余った時間をリスキーな新パターンに費やす事が出来たのだ。
その試したかったもう一つのルアーとは、完成間近の「SG-PLUS」。メキシコでは十分な実績を出せたが、SG-PLUSにとっては今年が初めての日本の春。本当にメキシコのような効果があるのか自信はあったが、少し不安だった。

メキシコでのテストでは10ポンドラッシュが掛かったSG-PLUS。IS系の秘密は黒帯Xで是非見てください!!

しかし、実は本当にひょんなことからこのロケの直前、SG-PLUSに自分でも予期していなかった新たな利点がある事に気が付いてしまった。その利点とはSG-PLUSの全ての性能を一切損なうことなく、今までのS字系、I字系では出来なかった事が出来るようになった事だ。この利点は私の「銀幕理論」にとっても非常に理にかなった性能で、いざプールで実験した時は現行SG-PLUSが一気に2段階位バージョンアップ、まさに「スーパーSG-PLUS」になるほど効果的に思えたのだ。
はたしてそれは本当に効果にがあるのか、机上の空論なのか、もう一つの異次元の扉を開く事が出来るのか、どうしても今回試したかったのである。

SG-PLUSがスーパーSG-PLUSに一瞬で大変身。
チューニング幅が非常に広い事もSGPの特徴だ。

目標は水深4〜5mの止水域にある立ち木等の縦ストラクチャーメインにし、バスを浮き上がらせてチェイスさせ、視覚で確認し喰わせられれば最終テストとしては申し分ない。気温は一桁、水温は高くて14度、風も強くかなり無理のある条件だった。実際、やはり延々とノーバイト、ノーチェイスが続いた。徐々に自信が崩れ不安がこみ上げてくるが、それ以上に目に見えるスーパーSG-PLUSの「如何にも釣れる気配満々」な姿に不思議と集中力が続いた。
そして、一本の立ち木から推定60cmはあろうかと言う真っ黒な巨体がゆっくりと現れ、寸止めでUターン。完全にプリのメスだ。不安が期待に変わったその十数分後、その時は来た!このロケのベストクォリティーフィッシュとなった見事な体型の50アップは、迷うことなくスーパーSG-PLUSを横殴りで襲った。

またしても紙面に出れないウルトラ前座君ですが・・・
スーパーSGプラス、もう少しでとんでもない鍵が見つかりそうな気配。

この時、IS系と言う新コンセプトに漠然と持っていたキモの部分が、一瞬にして確信へと変わった気がした。しかし、まだこのIS系に関しての異次元の扉が完全に開いたわけではない。「鍵の形」が解ったというのが正解かもしれない。
今、一部コアアングラーの間で囁かれる「動かないルアーの威力」。私自身も昨年早くから研究を重ねてきたが、ついにその「鍵の形」をはっきりと捉えた気がした。
「動かないルアー」「ノーアクションルアー」の威力、私が確信した鍵の形とは「動かない事」にあるのではない。いや、むしろ可能なら動いてくれた方がいい。ただ物理的にそれが不可能なだけだ。この系統のルアーのキモは「ルアーを棒状の動きにすれば良い」のでは絶対にないという事だけは断言できる。この動かないルアーは絶対的にデカければデカい程良い。これは正しいし、最も簡単にキモを達成できる。ただ、デカいからバスにアピールする、波動が強いと言う単純な理由ではない。もっと物理的な事実なのだ。その物理的矛盾を克服し、キモを踏まえて適切にリサイズできてこそ最強のルアーとなるのだ。

「動かないルアー」「棒のような動き」が重要なのではない。
開発時点で動かないルアーの一番大切な「鍵」を解っていなければ、何を作っても一生「扉」は開かない。

今回のロケは色々な側面で、またしてもここ数年にない進歩を見た価値あるロケになった。ハドルスイマーの異次元の鍵は場所を変え、時期を変えても全くその威力に陰りはなかった。そして、SG-PLUSは完成寸前でSUPER SG-PLUSへと進化を果たした。だが、今回のロケの最大の収穫は、この異次元の扉を開ける鍵を開発が難航している「デスディール」に最大限生かす事が出来るのではないかと言うことだ。もし、私が見つけた鍵が本当に異次元の扉の鍵だったなら、その全ての要素を「デスディール」は持っている事になる。メキシコ人ガイド達を爆笑させ、日本でも見た人全員が口を揃えて「マジで作るんですか??」と嘲笑されたデスディール。しかし、当の本人はいたってマジである。あの野尻湖での桟橋事件以来、フージーも本気になった。そして渡辺をして「今までで一番何か得体のしれない潜在能力を感じます。」と言わせたデスディール。

行く先々で記者やガイドの笑いのネタにされている「UMA/DEATH DEAL」。
しかし、このルアーの計り知れない可能性を私と渡辺はずっと感じている。
非常に設計が難しく、現在も悪戦苦闘中だが必ず今シーズン中に完成させるつもりだ。

「致死量」「劇薬」の意味を持つデスディール。湖に落としたスプーンに鱒が喰いついたことから始まったのがルアーフィッシング。「こんなルアーで釣れたら楽しい」「こんなモノで魚が釣れるのか?」、その原点とも言えるこのワクワク感と意外性こそが、イマカツが求める「ルアー」のあるべき姿なのである。
                                        

デスディールは今も形を変え続け進化している。最後はアッという形になるかも・・・。
決して奇をてらったのではなく、銀幕理論、波動撹拌理論、I字理論、全ての肝を抑えた形なのだ。

黒帯X予告編

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