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K.imae Today's Tips 2140『TOP50第四戦檜原湖詳細』

長文です。興味のある方だけに、そして自分の未来への記憶と記録として書き残します。


2018年AOYレース分水嶺ともいえる第4戦桧原湖が閉幕した。
結果から言うと、初日絶対にしてはいけない43位の参加点のみと言う大失態を演じ、
予選2日目は勝負に出たが捲り切れず34位と2年ぶりの予選落ち。
ここまで年間10位に着けていた自分の2018年AOYレースは
またしても自分の自爆で、事実上望みを断たれてしまった。


昨年は最終戦を2位で迎え自爆、今年は万全のプリプラをこなし
臨んだ桧原湖戦で、最終戦を待たずしてAOYレースから脱落した。
「好事魔多し」と言うが、試合直前に日本列島を襲った超大型台風21号は、
桧原湖の状況を一変させてしまった。練習の手応えが良かったが故に、
初日にそのパターンを最後まで諦めきれず、5点(順位ポイント無しの参加点のみ)
になって初めて、自分の練習で決めたプランが全く通用しない現実を
数字と結果で思い知る結果になった。「乙女心と秋の空」、
今日と明日とが180度変わってしまう秋特有の危険さを頭では理解しながらも、
積み上げた練習を5点になるまで捨てきれない自分の完全な失態である。


3年前、同じ第4戦桧原湖を年間4位で迎えながら、
練習で圧倒的威力を発揮していたメタルクローのパターンを捨てきれず
初日1尾、更に大逆転を狙って2日目もメタクロで押しきり
ノーフィッシュ最下位予選落ちという大失態を経験。
それなのにまたしても同じ轍を踏んでしまった。


実は今試合、プリプラから余りにも強烈な人知れぬディープピンスポットと、
勝負パターンとしても強烈なキッカーキロフィッシュパターンを見つけていた。
正直、それは優勝すら狙えるシークレットスポットとキッカーパターンだと確信していた。


公式練習初日、台風直前通過でターンの濁りが蔓延し、
増水した桧原湖で、まず最初にキッカーパターンを試した。
そのキッカーパターンとは、ある特定の条件が揃ったバンクエリアを
狙ったアベンタRSである。練習初日、決してイージーではないものの、
狙いのストレッチで2本のキロ近いスモールを手にしたが、
濁りのため出てくると予想した場所ではなく、
出ては来るがいつ何処で出てくるか予期しにくく、
パターンは生きているが時間がかかると判断した。
難易度は高まっていたが、キッカーを狙うパターンは十分に生きていた。


そこでベースウェイト確保のディープピンをチェックすると、
これがターンの影響でほぼ壊滅状態。これには正直焦りを感じた。
しかし、公式練習2日目、最後に残していたマイナーなディープピンだけは
ターンオーバーの影響を受けておらず、驚くほどのグッドスモールが固まっており、
あっという間に750gサイズが4連発し、同時にビッグな岩魚まで釣れ、
魚探に映った映像はデモ画面かと思うくらい
ゴージャスなイレグイ画像が無限に映し出されていた。
結果的にここを見つけたことが、初日の大失態に繋がってしまった。
この画像とワカサギ、バスのストック量から見て5尾3キロは楽勝と思い込んでしまい、
バンクのミドルレンジの丁寧なチェックをせず、いい加減に済ませてしまった。
結果的にプリプラで最もショボかった、そのバンクのミドルレンジこそが
今回の試合のキースポットになるとも知らず…。


結局、予選初日、シークレットピンで3500gを揃え、
残り時間をアベンタRSに費やしキッカーを入れて4キロ近くを狙う戦略は、
あっけなく崩れた。そのシークレットスポットは試合初日、
すぐにでもリミットメイク可能と思えるほどあまりにもゴージャスな
魚探映像だったが、全くバイトが出なかったのである。
これ以上ゴージャスなスポットは他には全く無く、
いつか食い出すはず、スイッチが入れば5尾など速攻だと思い込み、
その場から全く動けなくなってしまった。後で解ったことだが、
そのゴージャスな映像は実は大岩魚の映像であり、
桧原湖では大岩魚とデカスモールは同居する事が多いが、
バスだけが条件変化で消えて強い大岩魚だけが残ってしまう事がよくあるのだそうだ。



予定のベースウェイトがまず揃わなければアベンタRSのキッカーパターンで
1尾2尾釣ったところで価値が無い。故にそのシークレットピンに固執し、
全く釣れぬまま9割の時間をそのスポットに費やしてしまった。
結局、ラスト1時間になってノーフィッシュだけは避けなければと、
アベレージサイズをいつもの大場所で2本釣り、自分の初日は僅か2尾1キロ、
絶対にやってはならないポイント圏外の43位と言う大失態となった。
昨年は初日40位から決勝23位まで捲り上げたが、
それは40位ならポイントがつくが、41位からは参加点のみとなり、
総重量制の決勝とは違い、ポイント制の予選の突破はほぼ絶望的になる事を示唆する。



結局、初日を終わってみれば5尾2700g程度釣っていれば十分、
上位で勝負できるローウェイト戦だった。最初から2700gを狙っていれば
恐らくそれは可能だっただろう。しかし、昨年同時期の桧原湖戦で、
初日3300g以上釣っても40位だった記憶と、シークレットスポットの
アベレージ750gの爆発力の魅力が、自分に3500g釣らねば
0gと同じと言う強迫観念を与えてしまっていた。


そして2日目、まだ諦め切れない自分は初日のシークレットスポットに
再び朝の2時間を費やしノーフィッシュ、仕方無しにアベンタRSで
キッカーを狙いに行くが、リミットの無いキッカーは意味を成さないことから、
浮き足立って集中力が続かずワンバイトすらも取れない。
10時半までノーフィッシュになった時点で、もし今試合、
総合40位以下(ポイント圏外)になればエリート5どころか、
残留圏内の年間30位すら危なくなってくる事を悟り、
この時点で試合を捨てた。とにかく最低でも5尾を釣る事のみに徹し、
たとえ予選落ちでも極力年間成績へのダメージが少ない30位に近い順位まで
確実に上げる事を狙い、平凡な5尾を揃えて試合は終わった。
情けなさと後悔で心が折れそうになりながらも、とにかく
年間順位絶望の最悪回避だけを考えるしか選択肢は無かった。


そして予選結果は34位。あえなく2年ぶりの予選落ちにとなった。
しかし、結果的に年間順位は15位で踏み留まり、微かではあるが
まだ最終戦次第でエリート5への可能性は残す事ができた。
今年もまたAOY奪還の目標は断たれたが、勝負を捨ててでも、
最終戦へのモチベーションだけは残せた事は不幸中の幸いだったかもしれない。


昨年の派手なシリーズ展開とは打って変わり、今年は緒戦、第2戦、第4戦と、
全て初日30位以下と言う大ハズシしし、3試合とも2日目から
実質スーパーエアリアル一本に頼り切った基本に忠実で平凡なフィネスに徹する事で、
何とか絶望的状況だけは回避している苦しくストレスの溜まる試合が続いている。
しかし、もうここまで頑張って来たなら我慢比べの根競べ、
どんなに苦しくても正規TOP50資格を維持できる限り、
続けている限りいつかチャンスは来ると信じたい。
そして、絶対に誰も超えられないTOP50現役最年長AOYを記録するまで、
何度でもしつこく喰らい付いていくつもりである。




尚、今回の試合についての更に深い詳細は、この追加文として
今週末発売のルアーニュースクラブに記載した。
この内容は今試合ターンオーバーを克服した上位選手達のパターンを
客観的に分析し、その克服の鍵となる重要な情報を公開している。
秋の激変にアジャストする方法の典型的実例として、一度目を通しておく事をお勧めします。

 

 

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