HOME < K.IMAE Top Secret

K.imae Today's Tips 1847『大事件発覚とお詫び』

野村ダムの練習で4日間かけて試行錯誤。

スーパーエアリアルのセッティングが見えてきたことに手応えを感じたが…。

帰宅後、どうしても気になったので、
EGからショー展示用のエアリアルを送ってもらう。

自分が12月20日に最終OKを出したプロトと比較したかったからだ。

気になったのはショーで展示品を触った方々が口を揃えて
「張りが強い」「シャキッとしている」とブログなどで書いていたこと。

だが、エアリアル特有のティップの心地よいダルさは最後まで拘った部分。

そんなはずはないと、反論の長文ブログまで書いたほど。

http://www.imakatsu.co.jp/_blog/imae_katsutaka/?id=2730















エアリアルのブランクスは四苦八苦しながらも再現できたが、

そのブランクスの良さを生かすも殺すもガイドが一番難題だった。

根本的に25年前のガイドは今とは比較にならないくらいデカくて、重い。

これだけの重量差が出るとティップのフィーリングは全く別物になる。

それゆえにあの独特の振り子のような心地よいダルさが在ったのだ。

エアリアルレジェンドはその部分をある方法で解決していた。

これが最大の肝だった。

その肝はスーパーエアリアルにこそ、更に生きてくるので、

神ミドストロッド「スーパーエアリアル」完成まで
伏せておきたかったガイドセッティングの裏技である。

















参考までに、これがガイドの質量差である。

スケールの右が現在の最高機種に常識的に使用されているチタンフレーム/トルザイト。

スケールの左が今回エアリアル系に搭載するため選択したある種のガイドだ。

その重量差は歴然。

番手は見た目とキャスト精度を損なわない範囲で最大サイズに。

かなり大きさに差があるように見えるが、それは並べて比較しているから。

実際に装着した状態では、ほとんど素人には判別が付かないほどの差である。

しかし、一番のキモはサイズではない。

全ての比重、重量の妙なのだ。

まだ公開したくなかったのだが、エアリアル系復活のキモは、
チタン/トルザイトガイドではなく、

最も比重の重い、古の「ステンレスガイドSic」
敢えて適量ティップに集中配置することだったのである。












このようにして、エアリアル・レジェンドは適度な張りを残し、

現代にも通用する軽さとダルさを備えて復活した。

…はず、だった。

ここでショーに来られて、エアリアルの展示サンプルを
触られた方々にお詫びを申し上げなければなりません。

ショー後に感じた一抹の不安がよもや的中するとは…

まさかの大失態なのだが、今回ショーで触れた唯一の展示サンプル現物を昨日調べたところ、

ガイドにステンレスF/Sicは一切使われておらず、全てチタンF/Sic-sで組まれていました。

(Sic-Sは最新の薄型Sicで従来のSicより軽い。)

ショー展示品は自分が最終OKを出したプロト
(ステンSicティップ集中配置)とは全くの別物だったのです。

言い訳に過ぎませんが、ショー展示サンプルは工場から直接、
横浜に持ち込まれたもので、自分がチェックする時間的余裕がありませんでした。

とは言え、エアリアルで一番重要な部分を無視したプロトを展示するなど、
メーカーとして絶対にあってはならない事であり、

最終現場で発見出来なかった自分の責任である事には変わりはありません。

ショーで違和感を感じられたアングラーは、
それだけエアリアルに思い入れがあった方々であり、

その違和感は正しく、展示品を確認しなかった自分が間違っていました。

誠に申し訳ありませんでした。

いい加減なものを30周年に展示してしまい、
エアリアルファンを失望させた自分が一番悔しいです。

現在、福岡ショーにはガイドを本来の状態に修正した正規モデル、
もしくは自分の最終プロトを展示する予定です。

横浜、大阪での展示サンプルは本来のエアリアル・レジェンドではありません。

返す返すも、まことに申し訳ありませんでした。

 

 

TOP OF THIS PAGE