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K.imae Today's Tips 1750『フィッシングショーの目玉(5)』

今年はEG30周年記念。

特に30周年にあわせたワケじゃないんだが…。

25年前のエアリアルをかき集め、リビルドし始めたのが2015年の冬。

エアリアルたった一機種を完璧に復活させるまで実に2年以上掛かった。

もともと、釣竿専用に開発されてるわけじゃないカーボンプリプレグ。

あれから30年。

宇宙航空技術、高性能スポーツカーの軽量化のために研究開発され
カーボン素材は劇的に進化した。

しかし、その最新最先端カーボンが「竿」にとっても本当に最適なのか?

物性は劇的に向上したが、同時に失われたものがある。

それがカーボンの人に対する「優しさ」。

エバーグリーンに輝くカーボン特有の美しき刃紋

宇宙航空技術やスーパーカーには不要な「あそび」。

あそびのないカーボンは鋭く、硬く、強度、弾性は金属をも超える。

それが適応する竿もあれば、逆に二度と再現できなくなった竿もある。

それが現実。

竿にとって進化しすぎた素材を再生産してくれるカーボン素材メーカーはない。

30年前の素材は二度と手に入らない。

そのジレンマが、見本があり、アクション、製造レシピが
明確に解りながらも再現できなかった理由。

ガイドの進化も、グリップの進化も、全てが無駄なく隙無く進化した。

ただブランクスを再現しても、組むパーツがブランクスの性格を変えてしまう…。

強さの中に優しさを持ったボロンコンポジットブランクス、
小指が入りそうな巨大トップガイド。

僅か6個のガイド数。

25年前のエアリアルだからこそ出来たこと。

いつしか、あのエアリアル特有の「無限シェイク」が出来なくなっていた。

今の最先端スピニングでは、エアリアルの優しさ、気持ちの良いダルさは再現できなかった。

「ソリッドティップ」と言うバスロッドとしては「裏技」的手段を用いない限り。
















現在、エアリアル3機種で完全に再現できたのはエアリアル1機種のみ。

スーパー、ウルトラは未完。

完成すれば時代を超えたこれぞ「ミドストロッド」が誕生する。

そしてスモールマウス戦黎明期、
トーナメントシーンを席巻したソリッドエアリアル・青ソリ、白ソリ。

17年前のブランクスに最新ガイド、グリップを組んだ結果、
最古と最新の化学反応が奇跡のソリッドロッドを生み出した。

喰わせる事に関しては昨年の桧原湖戦で連日30本近いスモールを食わせたことで証明、
これぞ究極の青ソリ、白ソリの完成と思ったが…。

あれから半年、未だ同等のソリッド削り出しは素材問題で再現はできていない。

唯一、当時もっとも使用頻度が低かった「赤ソリ」が偶然にも最新との融合で
ラージマウスソリッドとして思わぬ完成を見た以外は。

2018年・ショーでは、触れるサンプルはエアリアル1機種のみ。

ソリッドエアリアルは赤ソリ1機種のみ。

青ソリ、白ソリは私の手持ちの各1本(檜原で使ったもの)を、
特別に専属担当者付きで展示します。

これら3本は是非一度、実際に触ってみてください。

自分が言わんとしていた事が、実際に触れることで言葉以上に伝わると思います。

偶然にも再現の遅れで30周年記念限定販売と重なったエアリアルとソリッドエアリアル。

17年開幕戦遠賀川・決勝首位進出まではエアリアルのおかげでした。

アホな自分は決勝では巻きまくってほとんど使いませんでしたが…。

このエアリアルシーリーズ「スーパー」と「ウルトラ」の
開幕戦までの再現が今年の試合の鍵を握ると思います。

 

 

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