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もう一つの春の切り札の巻
旭川ダム以上に厳しかった今回のバスワールドTSR、
マジの窮地を救ってくれたのはジャバスティック・ジグヘッドでした。
具体的なコンタクトポイントの発見法、解説が今回のTSRキモです。

日本の早春バスフィッシングと言えばサスペンドが代名詞的なのだが、現実的にはプラグである以上、条件次第でサスペンドが超苦手とするコンディション、時間帯のほうが実は多い事をよく知っておく必要がある。たとえば晴天ベタなぎの日中などである。基本的にこういった時間帯、状況にはハードルアーは向かないのが常識なのだが、こんな状況でサスペンドプラグ以上にこの時期、強くなってくるのが最近ネコリグやワッキーに押されて忘れられがちな「1/16ozジグヘッドリグ」である。

最近、逆に珍しい?ノーマルなジグヘッドリグ。
でも春の絶対的定番の地位は揺るがず。
ジャバスティックはジグヘッドに最高の相性、最高のアクションを発揮してくれた。
なんか普通すぎて釣れなさそうに思いそうだが、サスペンドと匹敵する早春の切り札はやはりジグヘッドリグのスイミング&ハングアップーオフテクニックだ。特にウィードの多いフィールドではプリメスには圧倒的な結果が出ることがある。キモは言うまでもなくスローにスイミングさせ、ウィードか何かに軽く引っかかってからが勝負。その瞬間をバスがじっと見つめていると想像しながら、丁寧にラインを出来るだけ張らずに「プンッ!ポロン」って感じで外せたら100点。次の瞬間「コツッ!」と喰って来る奴は大概手ごわいプリメスだ。この軽い引っかかり感と外れた瞬間の軽くクイックなエスケープアクションが恐らくバスにはエビ系のベイトに見えるのかもしれない。2月までは比較的デカいモノを食っていたメスは、産卵が近づくにつれてこ結構驚くほど小さなエビやゴリなどがメインベイトになってることが多いのだ。

現在、いろいろなタイプもテスト中。
ジャバファットもなかなかナイス。
一番下から発売中の3インチ、間もなく登場4インチ、5インチ、ジャバファット、8インチです。
実は私自身も久しくノーマルなジグヘッドなど使っていなかったが、先日の取材では半泣きになりそうになりながらも、ジャバスティックのジグヘッドリグに変えたとたん、バタバタと生命感の全くなかったベタナギの水面からグッドサイズが連発した。ジャバスティックは多節変形性が逆にジグヘッドワッキーには向かないが、それが逆に忘れ去られた?ノーマルジグヘッドリグの恐るべき自然でトリッキーな能力を再び実感させてくれた。既に発売されている3インチのほか、ジャバスティックは様々なサイズをテストしているが、久々にジグヘッド、ネコリグ、DSにバックリはまる素晴らしい完成度、アクションのワームが登場したものだと実感している。これまた百聞は一見にしかずというが、ジャバロンの肩で風切るオラオラアピールアクションとは対照的に、ジャバスティックは実にナチュラルでおびえて逃げ惑うようなべイトそのものの動きを模している。どちらが本物っぽいかと問われれば、間違いなく本物のベイトの逃げるような動きを出しているのはジャバスティックだろう。

横刺しバサロは業界初の動き??
3インチバサロ刺しとハンハン系は相性抜群。
ジャバスティックは嬉しいことに上下左右がないラウンドボディー。それゆえに縦付け(ノーマルセット)では左右の細かいバイブレーションで逃走するような小魚アクション、横刺しすれば見事な上下のバサロキックアクションで水を掴んでくれる。3インチはハンハンジグ系にまさにベストマッチ、今までにないバサロキック・ハンハンモーションが可能だ。

そして計算外の副産物だったのが4〜8インチ、特に5インチでの水面直下直線高速引きである。水面直下高速直線引きはクリアウォータの見えバス捕獲の最高奥義として知る人ぞ知る湖西のシークレットテクニックだが、この「ワームを高速で真っ直ぐ引く」と言うのは実は簡単そうで非常に難しいことをご存知だろうか。

独特のヘッド形状で、高速でも真っ直ぐ一直線をキープできる唯一のスティックベイトだったスピッツ。
琵琶湖の湖西の浜で一世を風靡したクリアウォターの必殺技だった。
たとえばセンコーのようなスティックベイトを水面直下、水面に飛び出すか飛び出さないかのギリギリで高速リトリーブしてみればすぐに理解できると思う。全く回転もせず、しかも水面ギリギリに食いつき飛び出さず、ノーシンカーで、しかも一直線で回転せず超高速で引けるワームはなかなか存在しない。昔一時期、湖西の浜で流行し、いろんなストレートワームの速引きを試してみたが、ヒデオのデザインしたスピッツが唯一の存在だったように思う。一糸乱れず、真っ直ぐ、しかも激しくビビッドな震えを伴い水面直下を引けるルアーはジャバスティック意外な存在しないかもしれない。

ストレートワームでも頭に当たった水流が分散して乱水流になるため、高速になるほど一直線で引けないのが現実。
水面にも飛び出しやすく、水面直下ギリギリを引くのはかなり高度な技。
ジャバスティックは全身左右から均等に水を掴む構造(PAT)の上、ジョイント部の板状の部分とフックがキールになるため、ほぼ完全に直線状態をキープできる。しかも早く巻けば巻くほど全身が真っ直ぐになりながら激しく超微振動し、その姿はまさに全力で逃げ回る小魚の必死のバイブレーションそのものにも見える。これはジグヘッドでスイミングさせても同じだ。ジャバスティックの凄いところは、普通に巻けばウネウネと泳ぎ、高速に巻けば真っ直ぐ、さも痙攣しているかのような超微振動にシフトし、回転しない所にある。

ジャバスティックは高速になればなるほど、痙攣するように
激しく震えながら真っ直ぐ一直線を維持する。
真ん中の板状の部分が水の流れを左右均等に整流する効果があるからだ。逆にゆっくりだとまさに小魚の無警戒に泳ぐ姿そっくり。
実際のところはこの動きは想定外で、実戦テストもしてない。しかし、この動きを秋の湖西の浜のウィードインサイドで、連続シェイクを加え、時たま水面を飛び出させるように高速リトリーブさせれば何がこるか、考えただけでもワクワクする動きだ。現実、この使い方とは違うが、3インチ、間もなく発売になる4インチは昨年のTOP50桧原湖では水深8〜9mでのヘビーキャロでの通称「巻きキャロ」で止め処もない怒涛のトップウエイトを叩き出している。この辺の詳しい話は当時、その怒涛の現場の一部始終をバサーの記者さんが別船で撮影しており、今月号(25日発売号)で記事解説しているそうなので参考にして下さい。

ジャバスティック3、4インチの動きはモロ、ワカサギです。
ディープのキャロには最強無敵!
カラーはやっぱりプロブルー系でした。
サスペンド、そしてワッキー、ネコリグ全盛の現在、ノーマルジグヘッドスイミング、そしてスプリットショットやキャロこそが逆に「シークレット」なリグになってしまっているのかもしれませんね。

 

 

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