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イマカッチャンネル特別編&リアクション・フットボールジグ革命の巻
日本にメジャー場所はそんなに多くない。誰もが知っているし、誰でも来れる。
それだけに難しく、時に打ちのめされる。しかし、だからこそビッグなヒントが隠されている。

今回は毎度毎度のTSRの拷問取材に某メジャーリバーに挑戦してきたのだが、はっきり言って、自分的には完全な「負け試合」取材になってしまった。真冬のメジャーは厳しいのは当たり前だが、プロアングラーである以上、誰もが難しいと思える状況で、技術と経験があればバスは釣れるって事実を伝えることをTSR取材の目標にしている。
初めから用意された目的のルアーで釣るための場所を選び、背景写真に気を使うようなプライベートスポットでデカバス自慢をしたところで、それは宣伝記事以上の何物でもないし、学ぶこともない。お金を払って雑誌を買っている一般アングラーが知りたい情報の本質は「これ見よがしのバス持ちよりも、釣ったその場所を教えろ!」が本音だろう。しかし最近は「メジャーフィールド」と言いながら場所さえ明かせない妙なメジャーも多い…。
場所もポイントも堂々と公開でき、かつローカルルールを守っての取材は厳しい。しかし
時に激ホゲでもその過程と試行錯誤、チャレンジ精神こそが次への成長への鍵だと私は思っている。

取材でも試合でも、地元の人に喜んでもらえた時が
一番嬉しい。
一人でも多くの人にバスを理解してもらえるよう、
地道に頑張ります。
しかし今回の取材は辛かった。条件はさほど悪くない筈なのにどう言う訳か定番の攻めが全く効かない。最初は強く派手な釣から押していくが、徐々に絶対的自信のスーキラ、ワイキラまで真剣に登板。ところが初日はマジでたぶん自身初となる「完全無欠パーフェクトノータッチ(バイトらしきものもなしって事…)」、フッキング動作ゼロと言う輝かしい記録を作ってしまった。めちゃくちゃに打たれた…。しかし、これだからこそ、超真剣、必死になるからこそ、それを打開する斬新なヒントをフィールドから得られるのかもしれない。

結局意外にも今回の取材を奇跡的に救ってくれたのはいまやタフタイム・メジャーレイクキラー、イマカツ裏刺客の四人衆?が一人、「アウトインバーブ・リアクションフットボール」ジグだった。

イマカツ・オリジナルの細軸仕様のフットボール専用
アウトインバーブ。
アウトバーブは小さくてもストッパーとしての重要な役目を
持つ。
更に細軸なので貫通性能も高い。
その昔、北浦でトーナメントがあった頃、エバーグリーンのプロフェッショナルフットボール1/2ozを使って優勝を含む4回以上のお立ち台や、山中湖ワールド戦ではコナキー5/8ozで4位と、フットボールで上位入賞した経験は非常に多い。しかし最大の悩みは、フットボールジグはブラシガードジグと違い、ジャンプ一発で「プンッ!!」、ネットイン寸前の弱い首フリ一つで「ポロン…」とバレることの多いことに尽きる。私自身何度試合や取材で、あのバラシさえなければ…と泣かされたことが幾度あることか。また全JB関係試合で鉛のジグが使用禁止になり、いいフットボールが使えなくなったことが大きい。

なぜフットボールのバラシ率が高いかは、フットボールジグ独特の重いヘッドの重心位置に大きく関係している。掛かった場所によっては、フック内側のバーブを回転の支点として、バスが首を振ったときに激しく半回転するように前後に振られ、あっけなく遠心力と振り子の原理でフックが抜けてしまうからだ

バスがジャンプしたときに、空中で矢印の方向へフットボールが振られると、バーブを中心に遠心力が強く働き、フックが回転し簡単に抜けてしまう。
ガードがなく、ヘッドが重いフットボールの致命的バラシの物理的要因はここにある。それゆえフットボールではエラ洗いは禁物なのだ。
これは重いフットボールになるほどその傾向が強い。これを防ぐためにはフックを敢えて小さくコンパクトにし、ヘッドごと丸呑みさせて口の奥に掛からせ、ヘッドを口の外で振らせない河口湖特有のキャリラバがあるが、琵琶湖などのデカいバスにはフックが分厚い唇を貫通しなかったり、飲み込まれ大量出血させるケースがある。したがって逆に琵琶湖の場合、デプスのハイパーフットボールのようにスイミングでの使用を前提とし、フックを大きくロングシャンクにしすればバスの口の奥に深く掛り、ヘッドシェイク時にシャンクが口の中に長く入っているため、ヘッドが振りにくくバレも少なくなる。最近似たようなジグも出ているが、奥村君がロングシャンクのスイミングフットボールの価値に気づき、かなり以前に開発し販売していたことは凄いことなのだ。

フットボールは今でもトーナメントで勝てる確率の高いルアー。
キャリラバ、ハイパーフットボール、コナキーは目的は違えど
3大フットボールの名作だ。
しかしローカル性の高いこれらのジグとは違い、全国の平均的フィールドで最も使いやすいサイズのフットボールに関しては、依然問題が残った。コナキージグはリザーバーでもフラットレイクでも、今も根強い人気を持つ特異なリアクションジグの元祖だが、黒帯琵琶湖編でお馴染みの「DH階段落としの術」のようにクイックショートフォールでリアクションバイトを獲る場合は、反射で口を使わせるため、口先に掛かることが非常に多い。それゆえ従来フットボールジグでは、ファイト中は絶対にジャンプさせない、ランディングは躊躇せず一気に引き抜くロッドワークが重要になる。特に近年はフットボールを使う目的は明らかに食性ではなく、反射的に目の前にストンっと落ちてきたものに一瞬口を使ってしまい「間違って唇に刺さった」と言う感じのバイトを獲る為だ。逆にこのバイトを取れなければ、フットボールの魅力の半分以上を棄てている事になる。詳しくは今回のピュアフィッシング2007DVDカタログより「今江克隆・日吉ダム編」をイマカッチャンネルにて特別公開!!フットボールがなぜリアクションなのか?アクションから合わせ、ファイトまでじっくりと見て欲しい。3月15日お昼12時からサイドリバーにて特別オンエアです。

そんなこともあって、昨年秋から極秘開発を続けてきたのがコナキーをベースにした新型フットボールリアクションジグなのである。その最大の特徴は現在明かせる範囲ではフックのポイントの内側と外側にWで付いた「アウトインバーブ」。一見、ちょっと残酷そうにも見えるが、実際、バレにくいためワイヤーを細くでき、小さな穴でも刺さりやすくなっている。バーブのデカい太軸ジグフックやトリプルフックに比べればバスへのダメージは遥かに少ない。

ヘッドの振りがAの方向ならゲイブが貫通し、B方向に振られてもアウトバーブがB'方向への抜けを防ぐ構造。
このアウトインバーブの最大メリットは貫通力を損なうことなく、いったん刺さるとヘッドの振り子現象を最小限に抑える効果がある。フットボールが抜けてしまう方向Bに振られた時でもB’のスモールアウトバーブがその振りを止める役目を持つ。しかもと反対方向のA方向へ振られればアウトバーブの貫通力のよさが生き、インバーブが貫通してしまえば完璧なフッキングとなるのだ。実はバカラックにはこのジグのほかにノーマルバーブ、アウトバーブのジグも作って持って行き、テストを重ねてきた。ちなみにアウトバーブだけのジグでは話にならない程バレまくりでした…。

バカラックでは45〜53cmを相手に嫌と言うほどフットボールのバーブ違いのテストができた。
アウトバーブだけではバラシが連発。フットボールには向かないことが解った。
このイマカツFBにはまだ2つほど秘密あり。
ちなみに、このリアクションフットボールとは何故かサムライホグが異常に相性がよく、今や私の絶対定番になってしまった。その理由はバンジーリバースアームの脇を裂き、水抵抗を変えることで、重いジグのフォールスピードを自在に変えられることと、着底後のコンパクトさと重いヘッドと相性のよい水押しの強さが最大の理由。実際にコナキーとの相性は最高である。

フォール速度を脇の裂き加減で調整できるのが便利。
ボトムで誘って食わせたいときは手がブラブラになる寸前まで裂きます。
フォール速度を抑え、波動で誘いたければ少し裂きます。
実はこのリアクションフットボールにはまだ公開できない秘密が2点ある。基本はモノガード仕様になるのだが、これも散々テストして自信のセッティングがやっと見つかった。ただのモノガードではない。
そしてもう一つの衝撃は…まだ秘密。もちろんFマーク対応。
是非楽しみにして欲しい。今年は霞ヶ浦での試合もあるし、裏流行その1はリアクションフットボールが来るぞ!

 

 

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