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特定外来生物被害防止法について
公開1日目でいきなり更新です。

 理由はもう皆さん解っていると思うけど、小池大臣の件。前回の記事を書いたときは丁度、バスの外来生物法指定先送りが決定した直後の20日で、気分的にはほっとしてた時だった。ホームページ初原稿ともあって筆も進んだときだったが、急転直下21日には小池環境大臣の一言で全てがひっくり返ってしまった。ショックと言うより呆れた。
ラージマウスはいずれ必ず何らかの規制対象には入るだろう。これは日釣振、全釣協も認識している事実だ。しかし、
問題はその指定の内容である。元来この法律は指定されてもバス釣りが全面禁止になるわけではない。
 私の知る限り、環境省は決して釣り人に対し聞く耳を持っていなかったわけではない。むしろ、苦渋の板挟みの間で釣り人サイドに理解を示そうと相当な努力をしていてくれたのが事実だ。これは無論、日釣振の絶大な尽力と半年にも及ぶ交渉の結果である。そしてその結果が世論の反発を覚悟の上で環境省が19日に発表した「半年先送り」の決定だった。事実上、今見送られても半年後に指定される予測はされていたが、この半年がその内容の決定に大きな意味を持つ交渉期間となったはずだったのである。それが21日の小池大臣の発言で全て水泡に帰した。環境省大臣と言えば環境省の社長と同じことで、ましてマスコミの前で一方的に会見してしまったものだから事務方はそれに従うほか方法はなかったのかもしれない。果たして小池大臣が何処までこの法案の問題を理解して発言したのか、それとも知らぬが故にそう発言するよう仕向けられたのか真意は今は解らない。
 しかしこの発言は半年にも亘り専門家会合を開き、のべ100回にも亘る交渉機会を作り続けた環境省と日釣振の努力を一瞬にして踏みにじる発言だったことは紛れもない事実だ。民主主義国家としてこの発言は、政治家って本当にこんなに一方的だったんだと失望させられるに十分な重い発言だったと思う。
 日釣振の活動は表だって一般アングラーが知ることは余りないが、その一部始終を見てきた立場から言えば、この決定がいかに無念だったか、この時の事務方の苦悩、日釣振の裏切られた気持ちは想像に余りある。

 では我々は今どうしたらよいのか?正直言って誰もが明確な答えを出せないでいる。
せいぜい私個人としてすぐ行動できた事と言えば、小池大臣の考えを知るために公式ホームページの閲覧と、自分なりの意見をメールで送ることにした。
 現在日釣振では31日に開かれる全体会合での最終決定(規制リスト入りの正式決定)に向けて最後の抗議手段が検討されている。これに関しては間もなく何らかの発表があるだろう。フィッシングショー東京でもこの問題に関して何らかの動きがあるだろう。
 しかし、その行動が吉と出るか凶と出るかは極めて微妙な状況下にあるため、業界内でも意見が二分している。最悪、小池大臣が更にへそを曲げて強攻策に出れば、日本のバス釣りに致命的な政策がまたしても一方的に決められる恐れもあるからだ。

 先日、滋賀釣協(STK)の代表・加藤さんともこの件を話し合った。滋賀釣協としては現在、STKメール会員が
19、800人集まっている。この数はバス釣り人口300万人から見れば決して多いとは言えないが、潜在協力者が1人につき10名(家族、友人)いると考えれば、20万人の意見としての発言力を持つ。これはまとまりさえすれば大きな力だ。
 ちなみに解りやすく説明しておくと釣り具業界の代表が「日本釣り振興会」で、釣り人の代表組織が「全日本釣り協議会(STKは滋賀支部)」である。今の所、この件に関しては日釣振が全面に立って31日までの行動を決定し、パブリックコメント募集(2月1日以降)、全釣協として何らかの行動を行なう予定である。いずれにせよ、パブリックコメントは数万人程度では滋賀県リリ禁問題の時と同じ様な結果をたどることが目に見えている。しかし、20万人〜100万人ともなればさすがに環境省も無視は出来ないだろう。とにかく、過去に例を見ないほどの膨大なパブリックコメントが絶対条件になってくる。

 本当にこの問題は今後の規制内容如何によっては、許可された湖(現在全国で4〜6カ所が規制除外される可能性がある。)以外でのトーナメントやオカッパリ大会の禁止、リリース禁止が自治体の条例として全国波及、バス専門雑誌の廃刊、バス専門店の消滅、勢いづいた滋賀県が琵琶湖に関しても既に議題に上っている水質問題からのワーム禁止、果てはルアー釣り禁止まで更に加速的に法整備が進むかもしれない。まさに実感としてすぐには信じられないような最悪の事態が現実として突きつけられる暗黒の時代が来てしまうのだ。
 今、我々に出来ること、それはまず31日までの日釣振の動き次第だが、その後のパブリックコメントで史上空前のリアクションを示すことである。前回は琵琶湖だけのパブリックコメントだったが、今回は全国共通の意見募集である。
 今月発売の各ルアー雑誌には誰でも書きやすいように整理されたパブリックコメント用の用紙が添付されている。何卒皆さん、自分一人くらいが書かなくても誰か書いてくれるだろうでは今回はダメなんです。今までこれ程までに私たちを楽しませてくれたバス達を守るためにも、必ずパブリックコメントを環境省に送って下さい。
本当に心からお願いします。

 

 

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