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ライザークランキング実釣&詳細解説III・日吉ダム編の巻
久しぶりに気持ちがすっきりした。今回の土師ダム戦はそれほど私にとって一か八か、退路を断って自爆覚悟でも、新しい何かを掴みたかった試合だった。
最近よくボヤいているが、今の日本のトーナメントは昔の下野さんのビデオタイトル「FISHING TO BASSING」ではなく、まるで「BASSING TO FISHING」になってきている。

「F TO B」じゃないけど、「止めていても動き続ける」、ライザーをマスターするためには、このDVDの水中映像を見てイメージを頭に叩き込むことが必修。
トップ50では不思議なことにほとんどの場合、予選初日より予選2日目のほうがウエイトが平均的に上がる傾向がある。これは初日に下位で終わった中途半端な選手が、釣っている上位選手たちの動向から釣れている場所がある程度判るゆえ、釣れている選手たちを中心にエリアが集中、船団が形成されることが多いからである。

初日終了、釣れている人、いない人。
狭い湖ゆえ目撃情報が錯綜し2日目は船団ができやすい。
一見、のんびり釣っているような雰囲気のディープフラットエリアのほうが、後から如何にも「僕も知っていましたよ〜」って顔して入っていっても、それを批判されにくいからだ。バスは確実に濃いことが解かっているエリアだし、大概釣り方も同じ。
難儀なことに後から入ってきた通称「表六玉殺法」を得意とする選手は大概図太く、そのことに対して特に気にもしていない上、魚釣り自体は上手いから始末が悪い。逆に初日から確固たるパターンとしてその場所を発見していた人の良い選手ほど、この表六玉攻撃に精神的に猛烈にイライラさせられ、スコアを落として船団が混戦状態になるのがいつものパターンだ。

昔は超個性的プロたちの個性のぶつかり合いだったが、
最近はみな同じ方向性になっている気がする。
私はディープライトリグ派のスタイルが嫌いなわけでは決してないし、苦手でもない。ディープフラットのベイトフィッシュパターンを掴むのは非常に高いレベルでの経験と技術が必要なプロ的な世界だ。このフラットパターンを見つけたとき、一人ほくそ笑む快感はストロングパターンにも匹敵する。
しかし、2日目には必ずネストに群がるブルーギル軍団のごとく、初日に影も形もなかった選手が、さも当たり前のような顔をしてそこに船団を形成する。そういった選手は大概初日30位以下である。はっきり言ってそれが一番嫌なので、近年、私はこの手の釣り方を意識的に避けている。

JB名物「船団釣堀合戦」。
たいがい2日目から発生するのはなんで??
狭い日本の湖ゆえ、プラで知っていたと言えばそれまでだが、それが本当かどうかは本当にその場所の核心と釣り方を見つけていた者から見れば直ぐに判断できる。まあ本当に核心を知っている選手は、そこに一流選手が陣取っていることを見れば、勝ち目がないことを判断して他のエリアに切り替えるのが普通だからだ。

狭い日本、小さな湖。ボートもエレキ戦。
だからといって勝ち方は一つではない。
しかし、ここ数年のトーナメントの傾向として、この2日目以降の「船団表六玉殺法」による初日下位選手の平均スコアアップの影響で、独自のスタイルをもつ正統派が割りを食って著しく順位を下げることも多くなった。
また少人数制のトップ50スタイルの常識に慣れていないマスター上がりの若手が、河口湖感覚で無神経に接近してきたり、中途半端なサイトに夢中になって他人のキャスト範囲内のシャロー側に平気で割り込んでくる選手も多い。この釣堀感覚のトーナメンターはよほどの意識改革をしない限り、魚釣りは上手くても、プロアングラーとして将来大成することはまずないと断言しておこう。

小さくガッツポーズ。勝ち方に拘って、なおそれでも勝つ。
それが目標だ。
ただ、日本のトーナメントが世界でも稀に見る究極のプレッシャーのなかで、極限の繊細さを持って争われる特殊中の特殊な世界であることは、フィールド、社会環境の条件上もはや避けられない現実だ。そしてそれを受け入れて尚、個性を前面に打ち出した衝撃的ストロングパターンで勝ち残るのは至難中の至難だろう。

リアルサイトはネストサイトとはレベルが違う。
しかし、TOP50レベルではレベルの拮抗が激しい。
初日5700gの阿部選手も、最終日はノーフィッシュに・・・。
だからといってこのまま、同じような釣堀の釣りをし続けていては結末は同じだ。トップ50トーナメンターは日本のトーナメントフィッシングの最高レベルのプロであり、その実力は今や世界にも十分通用するレベルでなければならない。その意味において今のトップ50の偏った技術レベルは寂しい限りだ。
もはや今の自分にとって、平均スコアでの年間優勝など何の意味も持たない。今回、自爆覚悟で最後の最後まで自分のポテンシャルを信じてクランクベイトを引き続け、後一歩のところまでその可能性を引き出せたことは、まだまだ誰も知らない、誰も気がつかない奥の深いストロングパターンが存在する証明になったことは確かだ。

2日目のタックル。
奥からIK−250、HU−300、そしてイーター。
しかし、そのためには仕事の合間を縫って、ただこれ一本に掛けて地道に近所の湖で練習を繰り返したからこその結果だと思う。闇雲にクランクを引いても、丸一日ただ引いたからといって結果が出るものではない。クランクベイトと言うバスフィッシングの代名詞とも言えるプラグの本当の能力を理解することは、現在のバスフィッシングをはるかに豊かに、そして楽しく、感動的なステージに導いてくれる大きな鍵だといえよう。

減水傾向、ベイト付のバスの多さ、プアカバー、
土師ダムと条件の似た日吉でライザーの直前練習をしていた。
今後もイマカツ・クランクプロジェクトは多くの一般アングラーに夢を与えられる、「普通で凄い」、何時までも使えるクランクを目指して開発して行きたい。

いよいよ来月、満を持して登場する
IKクランクの最強シャロークランク「IK−50」
2タイプのリップとアクションがラインナップ。
こいつは引いた瞬間すぐ解かる激ヤバクランクだ。
それでは、日吉ダムで密かに行っていたライザークランキングの基本練習の模様を、解説編と実釣編の2部構成でオンエアします。


ライザーテクニック解説編(日吉ダム)




ライザーテクニック実釣編(日吉ダム)





日吉ではIK-180ヒデメロンカラーが爆発的に釣れた。
後は本番でやり切れるかどうか、
それが一番難しい最終試験だ。

これは想定外。
休憩中にちょいと投げたら50アップが出てしまいました。
バズビマグナム恐るべし・・・。

 

 

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