HOME < K.IMAE Top Secret

K.imae Today's Tips 621『トーナメントは平等に非情である。』


開幕戦最終日決勝、結果はノーフィッシュ、最悪のゼロ申告、総合順位は21位に終わった。



予選結果から自力で表彰台に立つには、最低5キロは釣らなければならない。

中下流域で手堅くスコアをまとめシングルを確実にするのか、
2日間誰も成功していない早明浦本流最上流で勝負するか。

実質僅か4時間の決勝、移動距離的に40分かかる最上流部は片道切符、
行けば最後、パターンの変更はまず不可能。

勝算の薄い賭けを開幕戦から選ぶのは馬鹿かもしれない。

本来、ここは目の前のシングル入賞を確実にすることが最善策なのだろう。

しかし、表彰台の可能性がある以上、そして多くの方々の協力のもと実現した
最も大好きな湖で3年ぶりの念願の試合再開。

ここで心が負けたら、それはもう今江克隆ではない。




結果に悔いがないなど、あろうはずがない。
後悔だらけで自分の情けなさ、集中力のなさに吐き気がする。

ただ、それ以上に、昔の強い今江克隆復活を期待し、今も変わらず
応援してくれているファンの気持ちを幾度も幾度も裏切ってしまっていることが一番、辛い。

それはプロが引退を決意する大きな理由の一つだと思う。
自分とて、老いて弱く、惨めになっていく姿を往年のファンに見せたくはない。



だが、何度負けても、どんなに苦しくても、自分はトーナメントの釣りがやはり辛楽しい。

結局、自分にとってトーナメントは、誰よりもバスを釣りたい気持ちと、
そのための試行錯誤を毎日毎晩、考えて考えて、悩んで工夫して、
編み出したシークレットをドキドキヒリヒリするような真剣勝負で、
釣りに全て賭けた超本気の連中らを相手に試せる最高の発表会だからである。



だから、そこで感じられる気持ちは、良くも悪くも強烈で、
今も昔も鮮やかで生々しい悲喜こもごもの偽りない感情なのである。

負けてヘラヘラ笑える奴らは、少なくともTOP50上位ランカーには一人もいない。

取材やロケなら絶対はずさない自分も、三原も、沢村さんも、小野ちゃんでも、
そして青木や福島ですら必死で1日釣って1尾も釣れないこともあるのだ。

それが現実のトーナメントで、その時に見せる彼らの表情にこそ、
本物たりえるアングラーの資質が垣間見えるように思う。


それでもファンには嫌な顔は見せられない。
それもまたこの業界特有のプロたる資質なのかもしれない。


だから「強い今江克隆」ファンだった方には申し訳ないけど、俺はどんなに負けても、
自分は結局、身体がリアルにぶっ壊れるか、TOP50に相応しくない万年30位以下の
シード選手にでもならないかぎり、自分の可能性と無限のルアーの可能性を試す舞台として
TOP50を今年も全力で戦って行きたいと思う。




昨年は開幕2戦連続で予選落ちから最終戦予選通過時点では年間9位まで捲くり上げた。

(結局、決勝でゼロ喰らって年間はショボイ12位になったけどね…)。

それから考えれば決勝を攻めて21位フィニッシュとなった今年の開幕戦はまだマシだ。



ちなみに今試合のメインパターンはほぼ、
「イーターⅡ斬風」の高速ガレ場ガンガン岩当て巻き。

2日目は2尾目のビッグフィッシュに喉奥までイーターを丸呑みされて鰓から大出血、
蘇生処置専念にほぼ2時間もロスしたのが痛かった…。

あと、初日朝一に最上流でステルスで超デカ激バラシ…。
こちらもヘビーウェイト・大岩2mガンガン当て巻きでした。

3日目はステルスとイーターⅡで本流上流~最上流をほぼやりきってノーバイトでした…。

プラでは最強だったんですけどね。一度試してください。



そして最後に、チャプター愛媛、およびチャプター徳島の皆さん、そして岩本様、辻村様、石川様、
今回の早明浦湖TOP50再開催に多大なるご協力、ご尽力のほど、選手一同になりかわりまして深く御礼申し上げます。

ありがとうございました。



…まっ、今回の試合にホゲた埋め合わせとして4月24日のGEKIASA大会にでも顔出しに行くかな…。

 

 

TOP OF THIS PAGE