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K.imae Today's Tips 460 『グランコブラ 611XMH T1100G-C33 その(2)』

ずばり言って、挫折しかけたグランコブラ(グランドコブラが正式名ですが、
英語発音っぽくグランコブラと呼んでます。)の開発を再開できたのは、
最新素材「T1100G-C33」の試験採用がキカッケだった。

これは実は東レが昨年発表した最新カーボン素材T1100Gのこと。

最先端宇宙航空技術に使われるカーボン素材メーカーとして、
世界最先端技術を持つ東レが新たに製造した33tカーボン。

中弾性30tでもなく、高弾性40tでもない、30tのムッチリした
筋肉質なフィーリングを残しつつ、40t低レジン・ピュアカーボンに
匹敵する薄さと軽さ、反発力をかね合わせた今までになかった素材。

これが7フィートクラスにもかかわらず、
ローテーパーでの極薄シートの厚巻きを可能としてくれた。

ロッド全体で大蛇のように絞め上げるベントカーブは、
まさにグランコブラの理想とするものだった。















もう晩秋だったが、このT110G-C33を採用することで、
オールWフットガイド、ローテーパーながら一気に
ロデオRR611XHの軽さ感に追いつくことができた。

90g級のキャスタビリティーへの不安も重量を
しっかり胴(芯)に乗せやすくなり、解消された。

軽さと同時に見た目のシャープさは軽量ルアーへの対応幅もかなり残してくれた。
















そしてレギュラースローアクション(4:6)の一番の懸念だった、
電撃的フッキングへの瞬間的な掛け動作に対する反応が、昨年12月、
最強の寒波の中で行った七川ダムロケで完全に解消された。

スイムベイトがレイダウンのグチャグチャの根っこをプルンッと抜け、
一瞬ラインがフッとふけた瞬間のリアクションバイト。

竿を立て捌きしていたので、頭上に位置した竿からはほとんど
フッキングの掛けシロがなかった。まさに万歳アワセ状態。

ほとんどフッキングの手応えがなく、「千載一遇のバイトをミスった~」
と思ったが、その意に反してフックは完璧にバスの上顎を貫いていた。

ティップまで入れた4軸とトルザイトWフットの対捩れ効果は抜群だった。

















このフッキングは動画で近々、公開すると思うが、
この1尾がT1100G-C33を本採用する最終的な決定打になった。

ほぼ7フィートクラス、90gが扱えるロッドを、
片手でも頭上から後方へ反りながら振り上げれる瞬発力。

エンドバランサーに頼ることなく、
ロッドのトータルバランスで組み上げれたことに価値がある。





















グランコブラは室内でティップを天井に当てて曲げてみると、
かなり硬い4:6のレギュラーアクションに思える。
実際、そこからは曲がらないように「室内」では思ってしまう。

しかし、フッキングやファイトを映像で確認すれば、力に応じて見事に
竿全体がレギュラースローに撓って仕事をしてくれていることがハッキリと見て取れる。

このT1100G-C33ローテーパーならではの胴に入った美しい曲がりこそが、
中~重量級ユニバーサルロッドとして求めたグランコブラの真髄である。
















ようやく15年12月に完成を見たグランドコブラ611XMH。

XMHとは、エキストラ・ミディアムヘビーの短縮表記。
従来のミディアムヘビーでなく、ヘビーなだけでもない意味を表す。

このロッドの完成で自分にとって一番のメリットは、
練習時にボートデッキに置くロッド数を思い切って減らすことができたこと。

そしてオカッパリロケでは、グランコブラを最大軸に
「コブラDG」と「ソリッド・スピンコブラ」のいずれか1本を選択することで、
ほとんどの状況に迷い無く2本で対応できるようになった事。

まずは一度、まもなく開催される横浜、大阪ショーEGブースにて手にしてみて欲しい。


今年のベイト展示はこれ1本だけですけどね…。

 

 

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