K.imae Today's Tips 451 『ハイテーパーとローテーパー』
意外と知られていないロッドのテーパー。 下からスーパースタリオン70H(バット径13.5mm)、 ロデオ611XH(12.3mm)、 グランドコブラ611H(11.5mm)。 ハイテーパーの特徴はバットからティップまでの傾斜(テーパー)が急。 ローテーパーはバットからティップのテーパーが緩やか。 ハイテーパーのメリットはゴン太のバットパワーと 明確なテーパーを生かした「自然な」ファーストアクション。 自然な…とは異弾性素材を継ぎ接ぎに巻き込まなくても テーパーだけで綺麗にアクションが出るということ。 手元が太いので持ち重り感が少なく、太さゆえの安心感がある。 デメリットは、カーボンを厚く巻いてしまうと太いがゆえ総重量が激重になる。 バット近くまで思いっきり曲げてしまうと、空洞のブランクスが 楕円に変形しやすい等など(特に軽量グラスロッド)。 でもなにより、ごっつく太っといがゆえに 中~軽量ルアーを扱うと超アンバランスに思える…点。 ここが「とりあえず何でもこなしたいロッド」には実際、向いてない。 ベリーの太さの違いも歴然。 これだけ見るとローテーパーのグランコブラは細くて華奢に見える。 ところが実際は、ブランクスの厚みは グランコブラが一番、何層にも巻き込んでいる。 ローテーパーで、異弾性を使わず巻き込み テーパーだけでアクションをつけるのは最高難易度。 中弾性を肉厚に巻き込めばテーパーが緩いので 全体トルクと粘りは出るけど、先重り感がハンパない。 高弾性を肉厚に巻き込むとエゴイストみたいに ギラギラの日本刀みたいなプロユースオンリーなロッドになる。 エゴはエゴで唯一無二の高弾性厚巻きなんで 今も熱烈な玄人ファンが多いけどね。 厳太郎とか。 まあ、ロデオRR611XHは中弾性ハイテーパーにシングルフットガイド、 バランサー有りだから持った瞬間、驚くほど激軽。 これに並ぶビッグベイト&ヘビージグ操作性は絶対で、 ついでにチャターもスイムベイトも、1/4ozラバジも、 時には無理やり5gテキサスもできれば幸い。 そしてロデオより持った感じも同等以上に… って、それ無理やろって…。 で、最後はティップセクション。ここは3機種ほとんど太さは一緒。 なら手元が太く、先が細い方がバランス的に遥かに軽く感じる。 テーパーの差はロッドの総重量以上に効いて来る。 しかも、ここのシングルフットガイド、シングルスレッドは一番、軽さ感に効く。 高弾性厚巻きでは軽くなるけどギンギン、中弾性厚巻きでは激重。 ローテーパーになればなるほど、細身で軽そうに見えるけど現実はその逆に。 基本的にカーボンの巻き方ひとつでアクション出さないとならないから激難しい。 スタリオンDGでもコブラDGでは重くなってもより一層多く巻きたいから4軸外したが、 贅沢の極みで4軸フルに使ってもやっぱりこのクラスはどうしてもまだ重い… はてさてどうしたもんですか… どんなにアクション出しは良くても、どーしてもロデオ611より重く感じるのは絶対ダメ。 そこはローテーパーでもカレイド最高機種インスピラーレとして譲れない一線。 しかし、16年仕様の最新トルザイトWフットを採用しても後一歩及ばず…。 15年秋にはとうとう頓挫してしまいました。 つづく~。 |