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J-WAVE JAM THE WORLD 小池大臣生出演「どうなるバス問題」を聴いて。
全面却下となった琵琶湖リリ禁裁判の直後とも言える7日夜、小池環境省大臣がラジオ番組でバス問題に関して生出演する事になった。そのタイミングの良さが余りにも気になったので、東京の友人に頼んで携帯電話を押しつけて放送を聞くという荒技でこの放送を聞いた。当初8時からとなっていたはずなのに、何故か生放送は9時過ぎから始まり、これまた妙な違和感を感じた。
 聞いてみた感想は、この決定は大臣の鶴の一声で決めたのではなく、専門会合の結果全員で決めたと冒頭で発言しており、半年に亘って論議を尽くした小グループ専門家会合の結果については一言も触れなかったことに正直腹が立った。またHPへのメールが相当な数にのぼったことについても触れており、その中でウイルスを仕込んで送信してくるなど、反対意見者のマナーの悪さを強く指摘していた。そのウイルスのことを「ワーム(コンピューターの専門用語)」と表現し、バス釣りの「ワーム」に引っかけて発言し、釣り人のマナーの悪さを暗に批判していた。誰がどういうウィルスを送ったかは解らないが、それが釣り人かどうかも解らない時点でのこの話はないでしょって感じ…。でももし釣り人だったら、ホント、情けなくて話になりませんわ…。ハッキリ言って逆効果以外の何物でもないです。これは最低です。
 また、この問題は西表島で絶滅に瀕する西表オオヤマネコが100頭前後まで減った原因が、毒性の強いオオヒキガエルの繁殖のせいか、はたまた車の増加による自動車事故によるものなのかと言う論議と似ており、「ヒキガエルファン」が「自動車のせいだと言っているようなもの」と表現したのも百歩譲って理解はしても(ホントは出来ないけど)気分は最悪である。しかし、バス釣りをしない一般社会人の観点から見たり、又大臣の意見は冷静な目で大局から見れば正当性は有ると思うし、「環境省が釣り人のために考える問題ではない」というのも理解は出来る。反撃すればするほど不利になっていく感じがしたのは私だけだろうか。バスには足がないから勝手に色んな場所に増殖するわけではないのだから、本来バスが悪いのではなく、こういった問題に発展したのはやはり人的問題で有るともいっていた。いずれにせよ、かなり先入観としてバスアングラーの印象は悪いようです。確かに反省すべき点はいっぱいあるけど、前半は取り付く島なしって感じでした…。

  一方、司会の角谷氏の質問はかなり公平で、私たちが聞きたいところを鋭く突っ込んでいたが、要所要所で上手くかわされていた感じで、納得のいく解答は得られなかったというのが正直なところ。
 前半は大臣自体かなり緊張した雰囲気がひしひしと伝わってきて、放送の冒頭、角谷氏が「環境省」を「環境庁」と間違えたことに対し、強烈に間違いを正していたときなどは本当に気が立っている感じがした。先の逆転指定発言が大臣の予想以上に重大な問題になりつつあることは重々理解しているようで、大臣として毅然とした態度をとらなければならないと言う使命感が前半のきつい口調になっていたようにも思う。 
ただ、角谷氏のソフトな語り口から緊張がほぐれてきたのか、後半はややニュアンスが代わってきたというか、角谷氏が300万人の釣り人に対しどう説得するのかという問いに対し、「決して釣り人から釣りを取り上げようとしているのではない」と明言していたし、やや口調が和らいできた中盤以降は特区制度についても触れ、漁業権の認められた湖(漁業権の認められたって部分が気になるが…)に関しては例外を認めていく考えがあるとの発言もあった。あくまで指定は前提で、大局的視点から環境保全を第一に考えるのが国の役目であり、その後、個々の各論に関しては個別案件として今後論議を尽くしていく考えがあることも明言していた。
 解りやすく言うと、地方行政と釣り人の問題にすり替えて、環境省としての役目はここまで、後は各県や地方で釣り人との折衷策を個々に考えていきなさいとも取れる発言だった。また、本気かどうかは知らないが、バス釣りをやってみようかなと言う発言もあった。
それがホントならいつでも何処でも私がガイドしましょう。
いずれにせよ、やはりこれからが我々にとって正念場と言うことには間違いない。

今回の放送は、正直言ってこれと言った朗報は何もなかった。ただ、こういった民間放送に大臣自らがでてくるところを見ても、釣り人のリアクションがただごとではないことが解る。大臣自身、問題の落としどころがまだ見えていない感じで、結論は地方行政と釣り人との話し合いに委ねたいという感じではないだろうか。しかし、県条例で琵琶湖のようにリリ禁が決められてしまえば、結局同じ事である。
 今後我々がしなければならないこと、それは何度も言うがまず一丸となって「質の高い」パブリックコメントを可能な限り多く提出し明確なバスアングラーの存在証明を作り上げること。無論、BFNはそのバックアップとして更に多くの釣り人に登録してもらわなければならない。そしてまた、各ローカルフィールドベースで今からすぐにでも、請願陳情の形で理解者協力者を増やしていくことである。もはやこれは「ケンカ」ではない。社会に理解してもらうための誠意を持った努力でなければ受け入れてもらえることは少なくなるだろう。
 間もなく、日釣振高宮氏と小池環境大臣の会談が実現する。その結果何が生まれてくるのか、わかり次第また報告したい。確かに今、釣り人の声は届き始めている。しかし、ここでアホな行為をしてしまったらそれこそ全てが台無しになってしまうかも知れない。くれぐれも環境省にパワーホグを送りつけるようなことはしないように。小池大臣のHPにガルプを送りつけないように、常識有る社会人としてどんどん発言していきましょう!

 

 

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